野村萬斎さん統括の演出チーム解散　後任に佐々木氏　東京オリンピック開閉会式

　東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は23日、新型コロナウイルスの感染拡大により来夏に延期された東京大会の開閉会式の簡素化を図るため、企画、演出体制を見直し、総合統括を務めた狂言師の野村萬斎氏（54）に代わり、クリエーティブディレクターの佐々木宏氏（66）が全体の統括役に就任すると発表した。

　東京都内で記者会見した佐々木氏は「大会を見て、最後に『やってよかった』というところにどうやったらたどり着けるかを考えたい。希望の先に見えるものを表現できればと思う」と話した。

　当初は総合統括を野村氏、五輪担当の統括を山崎貴氏（映画監督）、パラリンピック担当の統括を佐々木氏が務め、椎名林檎氏（音楽家）らを含む計8人のチームで企画、演出を検討してきた。今年1月にメンバーの一人がパワーハラスメントを理由に演出担当を辞任して以降は7人でチームを構成してきたが、チームを解散する。野村氏は今後、組織委のアドバイザーとして、大会の文化的意義付けなどを担う。