綿入れはんてん、若者も魅了 おうち時間、温かくファッショナブルに

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工場で出来上がった「綿入れはんてん」を手にする宮田織物の吉開ひとみ社長。巣ごもり傾向や原油価格の高騰ではんてんの需要が伸びていると話す=福岡県筑後市で2021年12月、平川義之撮影
工場で出来上がった「綿入れはんてん」を手にする宮田織物の吉開ひとみ社長。巣ごもり傾向や原油価格の高騰ではんてんの需要が伸びていると話す=福岡県筑後市で2021年12月、平川義之撮影

 かつて冬の防寒着として欠かせなかった「はんてん」や「どてら」。昭和の受験生ははんてんを着て深夜まで机に向かったものだが、フリースなどの登場ですっかり影が薄くなった。そんな昔ながらの防寒着がいま静かなブームだという。その理由とは。

著名アパレル参入

 2016年から、どてら型のダウンジャケットの販売を始めたのは、おしゃれなファッションや雑貨を扱うセレクトショップ「ビームス」(東京都)だ。中綿の代わりに羽毛を使い、表地と裏地に綿とナイロンの混紡素材を使用した日本製のダウンジャケットで、日本各地の銘品などをそろえる「ビームスジャパン」の店舗やオンラインで販売。商品を手がけるアパレルメーカー「R&D WORKS」(東京都)の会田宏社長(57)は「実用性があり、部屋着を兼ねて外でも着られるようなものを目指して今風にアップデートした」と説明する。

 ビームスの担当者によると、日本的なデザインが受けるのか、新型コロナウイルスの感染拡大前は外国人観光客らにも人気があった。20年以降、コロナ禍で訪日外国人の需要がなくなっても売れ行きは上々といい、担当者は「高額なダウンは飽和状態。変化球的に簡単に羽織れて、室内着としても成立するのが面白く思ってもらえているようだ」。ビームスジャパンは、昔ながらの商品や工芸品に現代風のアレンジを加えて紹介しているが、…

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