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教職の危機・「働き方改革」はいま

学校にも及ぶ「働き方改革」の波。教職を取り巻く現場の実態を報告します。

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教材研究は労働時間でないのか

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東京高裁前で「不当判決」などと書かれた紙を掲げる原告側の支援者ら=東京都千代田区で8月25日、北山夏帆撮影
東京高裁前で「不当判決」などと書かれた紙を掲げる原告側の支援者ら=東京都千代田区で8月25日、北山夏帆撮影

 長時間労働の是正について、はっきりと管理職に求めたのはこれが初めてだった。埼玉県内の公立小学校教諭、田中まさおさん(仮名、63歳)は2018年4月、新年度の活動計画を話し合う職員会議で、校長にこう切り出した。「朝の登校指導を命じるならば、その分、早く帰宅できるようになりませんか」

「業務指示、残業代なし」に疑問

 登校指導とは、教員が通学路に立ち、学校に向かう子どもたちに声をかけたり誘導したりする取り組みだ。安全な登校のため、田中さんの学校では月1回程度実施。教員はこの日になると、始業時間の午前8時半より約1時間早く出勤していた。

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