消費者金融が高校生に「借金の怖さ」教育?“暗い過去”一新狙いも
毎日新聞
2022/12/7 07:00(最終更新 12/16 09:27)
有料記事
2247文字
- ポスト
- みんなのポストを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
かつては高金利の貸し付けで世論の強い非難を浴びた消費者金融業界が、高校生などを対象にした金融教育に力を入れている。消費者金融と金融教育。不思議な組み合わせに興味を抱き、現場を取材した。
思わぬ答えに生徒、騒然
「問題です。100万円の家具を買いました。リボ払いでは年利12%かかるものの、支払いは月1万円で済みます。金利以外の手数料はなしとして何年で返済できるでしょう?」
福岡市西区の市立福岡女子高で9月中旬に開かれた金融教育の授業で、講師が「1年」「15年」「40年」「一生」の4択が書かれた紙を示した。生徒の回答は「15年」「40年」に集中したが、答えは「一生」。教室から驚きの声があがった。
リボ払いはリボルビング払いの略称で、クレジットカードの支払い方法の一つだ。利用件数や金額にかかわらず毎月の支払額が一定になる利点がある一方で、金利が通常の融資より高めに設定されていることが多く支払い負担が重くなりやすい。
問題にあったように年利12%だと1カ月(30日)の利息は9863円にもなる。1カ月1万円の返済ペースでは元本はほとんど減らず、ずっと支払いが続くことになる。
実際にはこのような返済プランは存在しないが、リボ払いの怖さを知ってもらうため、あえて極端なケースを示したという。生徒は真剣な表情で講師の説明に聴き入っていた。
金融教育でイメージ払拭狙う
この事業をサポートしているのは、「プロミス」を展開する消費者金融大手、SMBCコンシューマーファイナンス。三井住友フィナンシャルグループ(FG)の中核企業の一つだ。
…
この記事は有料記事です。
残り1582文字(全文2247文字)