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ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から2年。長期化する戦闘、大きく変化した国際社会の行方は……。

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イランとイスラエル、再び緊迫 工場攻撃の背景にウクライナ侵攻

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ドローン攻撃を受けるイラン中部イスファハンの軍事工場=1月29日、WANA・ロイター
ドローン攻撃を受けるイラン中部イスファハンの軍事工場=1月29日、WANA・ロイター

 イスラエルとイランの対立が再び激化している。イランは1月下旬に起きた軍事工場へのドローン(無人機)攻撃について、イスラエルによるものと断定し、報復を宣言。一方、イスラエルのネタニヤフ政権は、イランへの強硬姿勢を改めて示している。

 イラン学生通信は2月2日、イランのイラバニ国連大使がグテレス国連事務総長に宛てた書簡について報じた。イラバニ氏は軍事工場への攻撃について、初期調査の結果「シオニスト政権(イスラエル)に責任があることが分かった」と指摘し、攻撃は国際法違反だと非難。イランは「自国の安全を守り、必要な時にはいつでも反撃する権利がある」と主張した。イラン国営メディアによると、イラン政府は隣国イラクのクルド勢力とイスラエルが連携し、ドローンや爆発物を持ち込んだとみているという。

 ドローン攻撃は1月29日未明、イラン中部イスファハンであった。イラン政府によると、ドローン3機が攻撃を仕掛け、イラン側は1機を迎撃したものの、2機が工場に接触し「軽微な被害」が出たという。イスファハン周辺は弾道ミサイルの組み立て工場や研究施設が集中するほか、ドローンの製造施設や核研究施設があるとされる。イランは今回、被害を受けたのは「イラン国防軍需省が管轄する施設」としており、詳細は明らかにしていない。

 米メディアによると、今回の攻撃は、イランだけでなく、米国の政府関係者もイスラエルの攻撃だと認めているという。イスラエルの狙いとは何か。複数の専門家によると、一つはイスラエルに直接届くイラン製弾道ミサイルの施設を損傷させ、イランの攻撃能力を低下させること。もう一つは、イランがウクライナ侵攻…

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