本・書評
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絵本においで
ねえ 遊んでよ ゴリラのおとうちゃん /福岡
2023/6/7 05:14 411文字もうすぐ「父の日」ですね。最近、お父さんが子どもとコミュニケーションを取りたいと思っていても、どう触れあったらいいか分からないという声があります。「ゴリラのおとうちゃん」にはすごくいいヒントがあります。 登場するのはゴリラの父子。子どもが「なあ おとうちゃん あそんで~や」と言うと、お父さんは「し
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共に悩み、共に成長 久喜の元中学校教諭、指導の実践記録出版 生徒の半数貧困世帯、濃い3年間 /埼玉
2023/6/7 05:06 968文字久喜市在住の元中学校教諭、笠原昭男さん(68)が、勤務した県内のある公立中学校での3年間の体験をつづった「サクラサク」(高文研、税抜き2000円)を出版した。貧困世帯が多い学校で、荒れる生徒に正面から向き合い、学級や学年がまとまっていく生徒指導の実践記録。人気テレビドラマ「3年B組金八先生」や大ヒ
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骨董ジュエリー映す社会史 名古屋の経営者、685点を1冊に /三重
2023/6/7 05:06 589文字名古屋市と東京でアンティークショップを経営する伊藤美也子さん(62)が30年余に渡って買い付け、収集したジュエリーの数々を一冊の本にまとめた。タイトルは店の名と同じ「ミアルカ」だ。 「骨董(こっとう)品の向こうには人々の生活社会史が見える。ジュエリーも例外ではない」と伊藤さんは言う。 緑のペリドッ
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ブックウオッチング
新刊 『ビジュアル天文学史』=縣秀彦・著、岡村定矩・監修
2023/6/7 02:01 201文字人類は太陽と月の動きから時を計り星座を思い描いた。やがて数学や物理学、観測技術の発達で天動説から地動説に転換、現代は宇宙誕生の謎、生命の起源に挑んでいる。「古代から現代まで101の発明発見と挑戦」(副題)を豊富な写真と図で解説。宇宙の天の川銀河にある太陽系の小さな惑星に住む人類の歴史は、常に争いが
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ブックウオッチング
新刊 『種をあやす 在来種野菜と暮らした40年のことば』=岩崎政利・著
2023/6/7 02:01 204文字農家を継いだ著者が自分なりの農法を追求し行き着いたのは、古くからの在来種野菜だった。最初に種を採取したのは長崎地方の黒田五寸人参。優良で個性豊かなものを選び、花を咲かせて枯れるまで栽培し、種を取って再びまく。種苗会社が販売する一代限りのF1種が席巻する時代に、あえて自然の巡りの中で培われてきた種に
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ブックウオッチング
この1冊 空の玄関、変遷たどる
2023/6/7 02:01 389文字日本を代表する空の玄関、東京国際空港・通称「羽田空港」の旅客ターミナルビル運営会社が今年7月、設立70年を迎えるのを機に「羽田空港アーカイブ 1931―2023」(羽田航空宇宙科学館推進会議監修、徳間書店・3850円)が発売された。 運営会社の倉庫に眠っていた数万枚の記録写真から厳選した約800枚
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ブックウオッチング
『汝、星のごとく』 凪良ゆうさん
2023/6/7 02:01 1169文字(講談社・1760円) ◇王道、真正面から取り組む 今年の本屋大賞に決まった凪良(なぎら)ゆうさん(50)の「汝、星のごとく」(講談社)。瀬戸内の島で出会った高校生の男女がすれ違いを繰り返しながらも、愛を育む物語だ。一見王道の恋愛小説だが、生きづらさや自由の尊さを描き、多くの書店員の支持を得た。【
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ブックウオッチング
新刊 『Q&Aで学ぶメタバース・XR』=中崎尚・著
2023/6/7 02:01 206文字著者は知財・IT(情報技術)案件に精通した弁護士。メタバースや、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)などを総称するXR(クロスリアリティー)に関わる人に向けて、著作権侵害の可能性といった法的リスクや対処法を解説する。これらの技術はショッピング、観光、エンターテインメントなど幅広い分野で活用され、ビジ
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ブックウオッチング
インフォメーション 「栗山ノート」サイン入り本、5人にプレゼント
2023/6/7 02:01 202文字ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝を機に、一躍話題を呼んだ「栗山ノート」(栗山英樹著、光文社・1430円)。この本の感想を、下記の特設サイトまでお寄せください。30日締め切り。いただいた感想やメッセージを著者に届けます。応募者の中から抽選で5人に栗山氏直筆のサイン本をプレゼント。詳細
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ブックウオッチング
新刊 『仏教ゆかりの植物図鑑』=松下俊英・文、大島加奈子・絵
2023/6/7 02:01 207文字祇園精舍の鐘の声、諸行無常の――。「平家物語」の冒頭の一節によって、娑羅樹の花は世に名高い。ただし、その具体的な姿形は意外と知られていないのでは。本書は月刊誌の人気連載を書籍化。釈尊の誕生時にその母が手を触れていた無憂樹、釈尊が悟りを開いた菩提樹など計15種類の植物を紹介している。釈尊の生涯にはさ
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ブックウオッチング
新刊 『居場所。』=大崎洋・著
2023/6/7 02:01 215文字お笑いコンビ・ダウンタウンを見いだした吉本興業の会長が「ひとりぼっちの自分とうまくつきあいながら、なんとなく心の棲家(すみか)を見つける」あり方を伝える。「無駄のような空間が、新しいものを生み出す『場』になっている」と言う。「便利さだけで合理化していくと、忘れてしまう大切なこと」を守った先に「成功
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ブックウオッチング
新刊 『会社法入門 第三版』=神田秀樹・著
2023/6/7 02:01 203文字戦後最大の一大改正法(2005年制定)といわれる「会社法」に関する解説書の8年ぶりとなる改訂版。商法の大家が、難しい条文を例示することなく、立法の歴史的意義や基本構造を簡潔に説く。東証の市場区分見直しなど国内事情を反映しただけの改正では「競争力を高める会社法」を目指す世界の潮流から取り残されるとし
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ブックウオッチング
新刊 『20歳の自分に教えたい地政学のきほん』=池上彰・著
2023/6/7 02:01 195文字「地政学」をキーワードに国際ニュースの見方を教えてくれる入門書。ロシアのウクライナ侵攻、米中対立、中国と台湾・香港、日本を取り巻く安全保障環境など、時事問題の基本を図解付きでわかりやすく解き明かす。ただこの1冊だけでわかった気になるのではなく、筆者も勧めるように「満足せずに、その先まで学んでみる」
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ブックウオッチング
新刊 『ポジティブ大全』=徳吉陽河・著
2023/6/7 02:00 203文字先行きへの不安にネガティブな気分に陥ることが多い。だが、ネガティブを排除しても心配は尽きず幸せになれるとは限らない。それよりもありのままの自分を見つめ「ストレングス(強み)」を見つけたほうがいい。本書はポジティブ心理学に基づき「創造性」など30のストレングスを説明するが、「背中を押してくれる力」な
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ブックウオッチング
新刊 『我が師 石原慎太郎』=牛島信・著
2023/6/7 02:00 203文字鮮烈な文壇デビュー後、国会議員、東京都知事と政治家としてその言動が常に注目された石原慎太郎氏が昨年2月に亡くなった。著者は企業合併などの経済案件を豊富に担当してきた弁護士で小説家。石原氏から「芥川賞を取れ」と励まされ20年以上の師弟関係の中で交わされた二人の会話を通し「情念」の人であった同氏を追想
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なぜ?世界中がBTSに熱狂するのか 北九大生が研究書出版 彼らは時代の「代弁者」 /福岡
2023/6/6 05:15 1547文字◇塚盛さん……自分たちの言葉で思いを歌にする ◇近藤さん……人種差別に毅然と立ち向かう姿勢 ◇田村さん……SNS活用し海外から支持集める 韓国の男性音楽グループ「BTS(防弾少年団)」は、なぜこれほど世界の人たちを魅了するのか――。北九州市立大の学生がその理由を探った研究書「『BTS学』への招待
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“シュルかわ”で名画解説 ユーチューブも人気・こやぎ先生、初著書
2023/6/5 17:37 636文字学芸員の資格を持ち、美術作品の魅力を伝えてきた旅行添乗員の山上やすおさん(40)が、初めての著書「マンガで『なるほど名画』こやぎ先生が教える西洋絵画の7つのポイント」(SBクリエイティブ)を出版する。シュールで可愛い“シュルかわ”な漫画入りで、フランスの画家、ドラクロワの代表作「民衆を導く自由の女
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今週の本棚・次回の予定
6月10日の毎日新聞書評欄は『覚醒せよ、セイレーン』ほか
2023/6/5 11:00 558文字6月10日の毎日新聞朝刊「今週の本棚」で掲載予定の本の主なラインアップを紹介します。 ①本村凌二さん評『ユマニスムの夢 ペトラルカからエラスムスへ』(フランシスコ・リコ著、清水憲男訳・岩波書店) ②鴻巣友季子さん評『覚醒せよ、セイレーン』(ニナ・マグロクリン著、小澤身和子訳・左右社) ③斎藤環さん
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親子で楽しく恐竜図鑑 和歌山市民図書館3周年、ファンら作り方学ぶ /和歌山
2023/6/5 05:14 393文字開館から3周年を迎える和歌山市民図書館(和歌山市屏風丁)で4日、恐竜図鑑の作り方を紹介する記念イベントが開かれた。図鑑を出版する学研の編集者・松原由幸さん(34)が講師を務め、恐竜ファンの親子連れら約30組が学びを深めた。 松原さんは冒頭、2年ほどかけて研究者と話し合いながら進めていく図鑑作りの流
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井伊家14代と幕府 元彦根城博学芸員、藩史まとめ出版 /滋賀
2023/6/5 05:13 572文字初代直政から14代直憲(のり)までの彦根藩史をまとめた書籍「井伊家 彦根藩」(A5判200ページ、2420円)が出版された。吉川弘文館「家からみる江戸大名」シリーズ(全7冊)の3冊目として企画された。著者の元彦根城博物館学芸員、野田浩子さん(53)は「江戸期全体の彦根藩を扱った一般書はこれまでなか
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