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続・山の暮らしの中で

  • 結婚=船尾美津子 /富山

     過ぎ去って行く列車に、追いすがるように、私は足早に歩いていたが、ふと立ち止まった。 東京駅近くの丸の内のビルの無数の窓は、まだ耿耿(こうこう)と明るかった。 …

    (2019年3月6日 13:10)

  • 東京駅へ=船尾美津子 /富山

     その日の夕方、飛び出すように家を出た私は、すぐタクシーに乗れた。 「東京駅の南口へお願いします」 初老の運転手さんは、目的地を確認するように、東京駅の、とくり…

    (2019年2月6日 13:37)

  • 転勤=船尾美津子 /富山

     「明日の午後7時発大阪行きの特急に乗ります」 という河野の電話に、私は「何なの」と自分に問うた。 河野と私の間には、すでに一線引かれた筈(はず)ではなかったの…

    (2019年1月9日 15:21)

  • 湯呑み=船尾美津子 /富山

     クッキングスクールで習った「川鱒(ます)のムニエル」の鱒が、東京会館直営の養鱒場から届けられたものだということを、シェフがやや自慢気(げ)に言ったことが、忽(…

    (2018年12月6日 16:48)

  • クッキングスクール=船尾美津子 /富山

     私の家から、ゆるやかな坂を下りると、「ロイ化粧品店」は、その角にある。 電車の停留所が目の前だから、降りてくる人人が、店内からよく見える。 「いろんな人の表情…

    (2018年11月7日 14:23)

  • 後楽園球場=船尾美津子 /富山

     電話のベルが鳴った。 急いで受話器を取り上げると、小学校の頃、仲の良かった千枝さんからだった。 今日は何をしようかと、ぼんやり考えていた時だった。 「あらぁ、…

    (2018年10月3日 12:57)

  • 3年の間に=船尾美津子 /富山

     涼しい風に吹かれながら、私たちは歩いていた。 丸の内にあるレストランで食事を済ませて、河野がよく行くという喫茶店へ向かっていた。 「疲れませんか」 と河野は私…

    (2018年9月6日 15:33)

  • 念願=船尾美津子 /富山

     都電に乗って日比谷で降りると、涼しい風が吹いていて、ワンピースの裾がひらひらする。 陽(ひ)が沈んで、暮れはじめたビル街を、河野に向かって私は歩き出した。 仕…

    (2018年8月9日 14:32)

  • 半人前=船尾美津子 /富山

     結核菌の培養検査でも、マイナスになり、私はやっと退院を許された。 それでも医師は、 「人の半分と思って生きて行くように」 と言った。 つまり、と私は思った。あ…

    (2018年7月4日 15:07)

  • 迷い子=船尾美津子 /富山

     河野がお見舞いに来てくれたその夜、私はなかなか寝付かれなかった。 河野に対する自分の気持ちを探りはじめたら、眠れなくなった。 午後9時の消燈(しょうとう)のあ…

    (2018年6月6日 14:17)

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