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バイロイトの《ローエングリン》 救済を拒否した優しさ=梅津時比古

 今夏の独・バイロイト音楽祭で上演されたワーグナー《ローエングリン》は、装置や背景の多くが青に染められていた。しかしそれは、かつてトーマス・マンが見いだした“陶酔の青”ではなかった。

 《ローエングリン》はブラバント国の後継をめぐる権謀術数を描く。後継候補は、大公の娘・エルザ、その弟で行方不明のゴットフリート、有力貴族のテルラムント。テルラムントは、エルザが領主の継承を狙って弟を隠したと訴える。通常はエルザと弟のゴットフリートが悲劇側、テルラムントと妻のオルトルートが悪役とされる。そこにエルザを救うべく騎士・ローエングリンが白鳥にひかれて現れ、テルラムントを決闘で倒し、エルザと結ばれる。しかしエルザがローエングリンの秘密を問いただしたため、ローエングリンは最後に去って、エルザは倒れる。

 メルヘンのように美しく救いの手を差し伸べるローエングリン像は、国を救済する象徴として、ヒトラーなど…

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