現代社会の深い理解に役立つ人文・社会諸科学の基礎用語を厳選、解説した『岩波社会思想事典』(今村仁司ほか編・3150円)を岩波書店が刊行した。
自由、個人、文化、平和など「ともするとその意味が自明であるかに見え、通常は何げなく使っている概念」が決して自明ではないと編者は説く。知っている言葉に隠されていた歴史や論争に気づき、概念を探究する出発点になることも目的としたという。
例えば、日本語の「情報」は<森鴎外がクラウゼヴィッツの『戦争論』を翻訳した際に用いて一般化した>、「原理主義」は<外部からラベルとして貼(は)られることが多く、自称する者はほとんどいない>などと解説している。
毎日新聞 2008年4月13日 東京朝刊