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映画インタビュー:ジェニファー・ビールスさん 「フラッシュダンス」から25年、全米衝撃のドラマ「Lの世界」主演

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たびたび来日しているというジェニファー・ビールスさん。今回は家族と母親とともに日本を訪れ、「奈良を訪ねてみたいわ」と話した
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 レズビアンの世界を描き、全米に衝撃を与えたテレビドラマ「Lの世界」に主演したジェニファー・ビールスさん(44)がDVDのPRのため来日。青春映画「フラッシュ・ダンス」(83年)で衝撃的なデビューを果たしたビールスさんに、久々に脚光を浴びた“問題作”への思いを聞いた。(文・写真 りんたいこ)

◇女性の相手もたまにはいい

 ドラマは、ロサンゼルスのウエストハリウッドを舞台に、同性愛の女性たちの世界を、仕事や友情、家庭の悩み、恋愛観、人生観などさまざまな角度から描いた。04年から放送され、1月から第5シーズンが始まり、ロングヒットを記録している。ドラマでは、レズビアン同士の過激なラブシーンがふんだんに盛り込まれているが、ビールスさんは「最初はレズビアンのコミュニティーを中心に話題になり、その次にはちょっとセレブな人たち、今はストレートな人たちにまで」ファン層は広がっているのだという。

 「Lの世界」に登場する女性たちは、プロテニス・プレーヤーや作家志望の女性、美容師、雑誌ライターと、仕事も生い立ちも性格もバラバラ。ビールスさん演じるベットは、美術館のアートディレクターで、付き合って7年になる女性の恋人がいる。けん怠期のために恋人とはセックスレスが続いているが、家庭欲しさに2人の子供を持つことを決意する、という女性だ。

 「奥行きのある役に巡りあえることは、そういつもあるものじゃない。その中で、ベットは素晴らしいキャラクターだと思ったわ」と、最初に脚本を受け取ったときの印象をそう語るビールスさんだが、ドラマでラブシーンも演じている。「ストーリーの一部にレズビアンが描かれているだけ。それに、たくさんの女優たちと共演できるのは楽しいわ。普段は男性相手でしょ。それはそれでおいしいけど、何十年も女優をやっていると、女性を相手にするというのもいいものよ」とあっけらかんと笑う。

 ベットの魅力は「正義感にあふれ、友人や周囲の人々に献身的に尽くすところ。それから家族を愛しているところ」と語る。

◇心がハッピーだと美しさを保てる

 ビールスさんはデビュー作「フラッシュダンス」で、長い手足を自在に操り、レオタード姿でパワフルに踊る姿が衝撃的だった。25年が過ぎたが、彼女の美ぼうはまったく衰えていない。それどころか2歳の女の子のママとなり、たおやかさが加わった。

 「美しさを保つ秘けつ? 2時間のメークアップね」と笑わせた後、「冗談でよく、睡眠、セックス、水分と言っていたけど、やっぱり、持って生まれたものと、心がハッピーかどうかじゃないかしら」と話した。

 親日家としても知られ、来日は公私あわせて今回が6度目という彼女自身は「小柄でスタイリッシュで自分磨きにも気を使っているように見える」という日本の女性に囲まれるたび、「自分がフットボールのクォーターバックになったような(大きな女性の)気分になる」のだとか。ちなみに、ビールスさんの身長は約175センチだ。

◇下心から見始める男性も

 ドラマの中のレズビアンたちは人前でも平気で抱き合い、ディープキスをし、互いに波長が合えば店のトイレで……ということもたびたびある。また、ベットの仲間でバイセクシャルの雑誌ライターは、レズビアン仲間の相関図を作っていて、それをたどっていくと巡り巡って自分のところに戻ってくる、なんてこともあるほど、濃密な関係だ。作品の中で描かれているゲイの世界は、実際よりも誇張されているのではなかろうか、

 「私も最初は、この番組はレズビアンの世界を大げさに描いているんじゃないかと思っていたの。ゲイの男性のほうが過激そうに思えるでしょ。でも実際にいろんな人から話を聞いてみると、ゲイの男性よりもレズビアンのほうが10倍もドラマチックな人生を送っているみたい。だから、ドラマのネタに尽きることはないのよ」と、驚くべき事実を教えてくれた。

 「Lの世界」の立案者、プロデューサーのアイリーン・チェイケンさんは実際にレズビアンで、彼女自身の体験もドラマに生かされている。また、出演者の中にも自分がレズビアン、もしくはバイセクシャルであることをカミングアウト(公表)している女優がいる。

 最近は日本でも、マスメディアに登場する“おネエマンズ”たちの影響もあり、男性が、同性愛を公表することに以前ほど抵抗感はなくなったようだが、女性の場合はまだまだは少ない。

 「米国は個人を尊重する風習があるから、カミングアウトは日本よりも楽でしょうね。その結果、エゴイスティックな社会を生み出してしまうという短所もあるけれど。ともかく、義務とか家庭が個人よりも尊重される傾向がある日本では、女性は家庭を守るものと思われているのでしょう。そういう中で女性がカミングアウトすることは、日本の未来までをも脅かしかねないと思われがちで、その結果、なかなかカミングアウトしにくいというのはあるのではないかしら。でも、本当に自分がレズビアンだと思うなら、その気持ちを抑えてしまうのはよくないわ。だってそれは、その人が持って生まれた贈り物を台無しにしてしまうことだと思うから」。

 一方、男性たちはどうなのだろうか。ビールスさんは「エッチな下心で見始める男性が多いみたい。もしくは、奥さんや彼女が見ていて付き合いで見始めたとか。でもそのうちにストーリーそのものにハマってしまい、最終的には奥さんや彼女と一緒に見ている人がすごく多い」らしい。

 とどめにひと言。「女性同士のセックスシーンが多いから、男性には勉強になるかもよ」。この言葉に、心がグラっときた方もいるのでは?

<ジェニファー・ビールスさんのプロフィル>

1963年12月19日、米シカゴ生まれ。高校時代からモデルとして活躍し、イエール大学在学中に受けた「フラッシュダンス」(83年)のオーディションに合格し主演デビュー、一躍時の人となる。その後、「ブライド」(85年)、「ミセス・パーカー/ジャズエイジの華」(94年)などに出演。アメリカではコンスタントに映画やテレビに出演していたが、日本では公開されない作品が多く“過去の人”となりつつあったが、2006年、清水崇監督の「呪怨 パンデミック」で元気な(?)姿を見せ、ファンを喜ばせた。米国では04年に放送が開始された「Lの世界」は、初のテレビシリーズ主演作。また、私生活では05年に女児を出産。女優、妻、母の3役をこなす。

「Lの世界」

製作総指揮:アイリーン・チェイケン

出演:ジェニファー・ビールス、パム・グリア、ミア・カーシュナー、ローレル・ホロマン

2003年、2004年度作品/アメリカ

シーズン1 Vol.1 999円(税込み)2月2日リリース

シーズン1 コレクターズボックス(Vol.2~7)1万290円(税込み)3月7日リリース予定

シーズン2 コレクターズボックス(Vol.1~7)1万2600円(税込み) 4月4日リリース予定

*一部レンタル中

発売元:20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン

 2008年2月7日

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