NHK大河ドラマ「篤姫」の徳川家定役で人気の堺雅人さん(34)とロックバンド「シーナ&ザ・ロケッツ」の鮎川誠さん(60)がジャージを着て親子を演じた映画「ジャージの二人」(中村義洋監督)の試写会が16日、東京・新橋のヤクルトホールで開かれ、堺さんと鮎川さんのほか、堺さんの妻役の水野美紀さん(34)、映画初出演の07年の「ミス・セブンティーン」グランプリの田中あさみさん(15)、ダンカンさん(49)らが舞台あいさつをした。学校名の入ったジャージを着て、ひと夏を避暑地で過ごす親子の話に、堺さんは「やっぱりこれ(ジャージ)を着るんだ。この映画ではかっこつけることはできないなってあきらめにも似て……」と浮かない表情をする横で、鮎川さんは「ジャージはサイコーだ。イエー、ロックンロール!」とファンのサイン入りのジャージを身につけ対照的にノリノリだった。
芥川賞作家の長島有さんの同名小説を「アヒルと鴨のコインロッカー」や「チーム・バチスタの栄光」の中村監督が映画化。会社を辞めたばかりの32歳の息子(堺さん)は、54歳のカメラマンの父親(鮎川さん)に誘われて北軽井沢で夏を過ごすことにした。2人は古着のジャージを着て、東京の猛暑のニュースに快哉を叫び、増え続けるトマトに悩むなど何気ない日々を過ごす。息子の妻(水野さん)は不倫中、父は3度目の結婚に黄色信号がともるというそれぞれに抱える悩みがあった……というストーリー。エンディングテーマはHALCALIの「伝説の2人」を起用している。
堺さんは「ファッション雑誌の人からジャージのことを『すてきなルビー色ですね』と言われて、いろんな表現があるんだなって実感しました。とくに下(ズボン)ですよね」と服装はお気に召さなかったようだが、「雰囲気や表情でしか伝えようのない映画です」と完成作の持つ独特の雰囲気に満足げ。鮎川さんは、ダンカンさんから「せりふをいつも忘れてる」と指摘され、「それが間というもの」と開き直り、「最高の“息子”と一緒にエンジョイできた。みなさんの熱いサポートが本当にうれしい」と喜びを爆発させた。中村監督は「親子2人だけの撮影が4、5日続いて、その後に奥さんを出迎える2人が、何十年も一緒に住んでいる親子にしか見えなかった。それが僕としては感無量でした」と感慨深そうに話した。
映画は、19日から東京・恵比寿ガーデンシネマ、角川シネマ新宿、銀座テアトルシネマほか全国で順次ロードショー予定。【細田尚子】
2008年7月17日