渡部篤郎さん主演で対テロ捜査を行う警視庁外事4課を描いたNHKドラマ「外事警察」の制作会見が16日あり、渡部さんと共演の石田ゆり子さん、尾野真千子さんが登場した。任務のためには手段を選ばない冷徹な捜査官・住本健司を演じる渡部さんは「ダークな部分に染まった男の役で感情移入が本当に難しい。20年近くの経験値を生かして、何とか(役に)乗り移ろうとやっています」と役者魂を見せた。
ドラマは、麻生幾さんの同名小説が原案。街に深く潜行し、決して姿を見せない「ウラ」と呼ばれる特殊班「警視庁公安部外事4課」。「スパイ天国」と言われる日本で、01年9月11日の米同時多発テロを機に、スパイハンターとして対国際テロ秘匿捜査に挑む精鋭部隊の姿を徹底取材を元にドラマ化した。陰謀や裏切り、壮絶な情報戦争が繰り広げられる外事警察の裏側を描く社会派サスペンス。
警察署から異動して住本の部下となる松沢陽菜(ひな)を演じる尾野さんは「公安や外事という未知の世界で、何もかもが難しい。奈良出身で方言が出てしまい監督にダメ出しされたことも。渡部さんは本当に芝居中かまないので、プレッシャーだった。たまに間違えてくれ!と心の中で思っていた」と話し、笑わせた。住本のわなにかかり公安の協力者となる理容師を演じる石田さんは「台本を見て、ぜひやらせていただきたいと思った役。愛子は普通の奥さんなのに、2話以降(愛子の)内面にあった悲しみや毒がドロドロと出ていく。こういう役にめぐり合うことがなかなか無いので、演じるのが楽しい」と意気込んだ。
演出の吉村芳之さんは「生きるのがつらい時代につらいドラマを作ってしまって申し訳ございません。これからどんどんつらくなっていきます」と前置きし、「テロを止めるのは憎しみの連鎖を止めること。ドラマを通して、人間はどうやって、どこまで人を信じられるかという選択を狙っています」と話していた。
共演は石橋凌さん、余貴美子さん、片岡礼子さんら。ドラマは11月14日午後9時から放送される。【松村果奈】
2009年10月16日