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ゲーム批評:「らき☆すた~陵桜学園 桜藤祭」 オタク心満載 “禁断”の恋愛要素も

「美少女学園ゆるゆるドラマ」をベースに、アニメ・同人文化のパロディーが満載のプレイステーション2用ソフト「らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭」(C)美水かがみ/角川書店
「美少女学園ゆるゆるドラマ」をベースに、アニメ・同人文化のパロディーが満載のプレイステーション2用ソフト「らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭」(C)美水かがみ/角川書店

 オタクの、オタクによる、オタクのための作品。それが「らき☆すた」である。あずまきよひこの人気マンガ「あずまんが」をほうふつとさせる美少女学園ゆるゆるドラマがベースだが、「大きなお友達」と呼ばれるオタク層「大友」をターゲットに、寸分の狂いなくロックオンしているのが新しい。全編にアニメ・同人文化のパロディーが満載で、“対象外”の人を気持ちのいいまでに切り捨てている。

 ゲームは、アドベンチャー要素を盛り込みつつ、ユーザーを夢のような「大友」ワールドで楽しませる。原作にない“禁断”の恋愛話があるが、「フラグ立ったよ~」といったセリフが普通に飛び出す世界観は揺るがない。

 謎解きにも力を入れている。キャラたちと過ごす楽しい学園祭。なぜか学園祭は果てしなく続き、プレーヤーはタイムリーブを繰り返しつつ謎に挑む……。「大友」たちをくすぐる名作アニメ「うる星やつら ビューティフル・ドリーマー」的ストーリーである。ただ、壮大な話はやや空回り。緊張感ゼロの「らき☆すた」世界としては違和感もある。

 むしろ面白いのは個別のエピソードで、特に等身大的なテーマである同人やネットゲームの話は、2ちゃんねる用語も入り乱れ、異常な熱を帯びる。

 “同人ソフト”という設定で、作り手・ユーザーともに自由でハッピーな魅力も満載。熱き「大友」の魂がこもった力作だ。

◇筆者プロフィル

吉田龍司/サブカル、歴史方面で活躍中のライター。最近の著書は「図解 戦国大名格付け」(綜合図書)に執筆。

らき☆すた 陵桜学園 桜藤祭(PS2) 1人用 CEROレーティングB(12歳以上) 角川書店 9240円(DXパック)7140円(通常版) 1月24日発売

2008年3月10日

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