若者にもっと親しみを感じてほしい--。東京都八王子市の了法寺で、携帯電話にお経をダウンロードできるQRコード付きカード「モバイルお経」(500円)が販売され、話題になっている。住職の中里勝孝さん(45)は「お経は、生きている人にこそ聞いてほしいもの。寺の本分から離れることなく、記念グッズができた」と喜んでいる。
同寺は江戸時代から現在の場所にあり、約400年の歴史を誇る。しかし入り口が狭いため近所の人にもあまり知られておらず、寺の息子として生まれ育った中里さんは「もっと若い人に来てほしい」と考えていた。
中里さんは今年5月、広告企画会社社長の三井一仁さんらの協力を得て、弁財天や稲荷堂のキツネなどをアニメ風に描いた絵看板を立て、「萌え寺」とネットで話題になった。休日には20~30人が訪れることもあるため、記念になる商品として「モバイルお経」を考案した。
看板と同じ「萌え絵」を描いたカードにQRコードが印刷されており、携帯電話からQRコードを読み込ませてお経をダウンロードする。お経は中里さんがあげて録音した。10月31日に発売し、4日で10枚売れた。ネットを見て買いに来たという30~40代の男性が多いという。中里さんは「カードを買いに来てくれるだけでも、ご縁があったということ。寺のことをまったく知らない人にこそ来てほしい」と話す。
QRコード付きカードは、携帯電話向けサービスの企画開発をしている「トリワークス」(東京都渋谷区)のサービスの一つで、今年7月には歌手「GACKT」さんのコンサートで、来場客限定の画像などをダウンロードできるカードが配布された。【岡礼子】
2009年11月5日