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冨重圭以子の納得の一言

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米大リーグ、ジョー・トーリ アジア戦略

 ◆私は世界を探検しに出かけるよ

 ◇ジョー・トーリ(69歳・ドジャース監督)=9日

 大リーグの名監督は、ドジャースに移ってからアジアに縁がある。就任1年目の08年3月には、大リーグ史上初めて中国・北京でパドレスとオープン戦を行い、今年も同じ時期、親善試合のために台湾を訪れた。

 この言葉はドジャースの公式サイトが、訪台直前に伝えたもの。いま、大リーグでも日本でも、オープン戦で戦力をテストしベンチ入りメンバーを絞り込む作業の真っ最中だ。この大事な時期に、チームを二つに分けての海外遠征は、つらいところだ。そこをきかれて「全く気にならない」と答えたそうだ。そして残留組はマッティングリーコーチに任せ、自分は世界探検の旅に出る、と話した。

 試合の合間には、選手はサイン会、コーチは野球教室、監督も台湾プロ野球の指導者相手の講演会、と大サービスだった。時期的に大きなリスクを負いながら、台湾遠征をしたのには、ドジャースというチームに独特のアジア戦略があるからだろう。

 ドジャースには現在3人のアジア出身選手がいる。かつては韓国人初の大リーガー、朴賛浩、日本人の大リーグ進出の先駆けとなった野茂英雄、台湾から初の大リーガー、陳金鋒を誕生させた。本拠地ロサンゼルスにはアジア系住民が多いので集客力という面でも、有力選手の供給源としても、アジアは狙い目だ。

 こう考えるとトーリ監督は「探検家」というより「ビジネスマン」に近い。目的は市場拡大と原材料の安定調達だ。試合をした台北でも高雄でも、熱烈歓迎を受けた。試合は1勝1敗だったが友好関係は深まり、役割を果たした遠征になったようだ。(専門編集委員)

毎日新聞 2010年3月16日 東京朝刊

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