温室効果ガス:「20年に25%減」困難 各国、日本の公約注視−−ボン会合
毎日新聞 2012年05月24日 東京朝刊
環境省の中央環境審議会小委員会は23日、2020年時点で国内で削減できる温室効果ガス排出量の割合の試算を公表し、国際公約の「20年までに90年比で25%削減」の達成が難しい状況が明らかになった。20年に始まる国際的な温暖化対策の新枠組みに向け、ドイツ・ボンで開催中の国連気候変動枠組み条約の会合では、各国の削減目標引き上げが焦点の一つとなっており、日本が国際公約をどう扱うのか各国が注視している。
温暖化を防止するためには産業革命前と比べ、気温上昇を2度以下に抑えることが必要とされる。しかし、国連に20年までの排出削減目標を提出している約140カ国の削減量を足し合わせても、90億トンのギャップがある。このため、削減目標の深掘りを巡り、ボン会合でも各国が意見を交わしている。
日本政府代表団長の南博外務省国際協力局参事官は、「(削減目標も含め)いくつかのオプションが提示され、今夏に案が決まる予定だ」と温暖化対策の見直しについて各国に説明した。
中環審小委の試算は、原発を運転開始40年で廃炉にするケースで90年比最大15%減、原発比率をゼロにするケースで同11%減にとどまる。海外からの排出権購入枠などを算入しても公約維持は厳しいとみられる。
山岸尚之WWFジャパン気候変動・エネルギーグループリーダーは「目標は国民的論議で設定されるものだが、25%削減は維持してほしい」と話す。【比嘉洋、ボン藤野基文】