あいちトリエンナーレ:福島原発事故、現場体感して 兵庫の建築家、原寸大で建屋「再現」 来月展示

毎日新聞 2013年07月10日 中部朝刊

 愛知県で8月10日に開幕する国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2013」で、兵庫県宝塚市の建築家、宮本佳明(かつひろ)さん(52)が、「福島第一さかえ原発」と題したインスタレーション(空間芸術)を展示する。主会場となる名古屋・栄の愛知芸術文化センター(12階建て)の建物が、東京電力福島第1原発の建屋がすっぽり収まる大きさであることに着目。テープを張って原寸大の原子炉などを示し、巨大さを実感してもらおうという試みだ。

 今回のトリエンナーレは「揺れる大地」がテーマ。東日本大震災後の先端的な現代美術が紹介される。

 宮本さんは5月に作業に着手。以降、地下2階から地上10階までの天井や床、壁面にテープを張り巡らせる作業を続けている。赤いテープで建屋や原子炉などの断面を、黄色いテープで断面よりも奥の配管などを表す。

 延べ700人のボランティアが作品づくりに協力。宮本さんは「炉心部は芸文センターの吹き抜け空間にかかるように配置した。福島第1原発の大きさを伝えたい」と意欲的だ。さらに、原発再稼働の動きが進む中「原発事故は福島だけの問題ではない。名古屋の都心で原発を実感してほしい」と制作意図を語る。【山田泰生】

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