秋田県藤里町立藤里小4年、畠山彩香ちゃん(9)が水死した事件で、県警能代署捜査本部は18日、母親の無職、畠山鈴香被告(33)を殺人容疑で再逮捕した。畠山容疑者は、2軒隣に住む同小1年、米山豪憲君(7)を絞殺し遺体を遺棄したとして、殺人、死体遺棄罪で起訴されている。捜査本部は、豪憲君殺害の動機には彩香ちゃんの死が深くかかわっているとみて全容解明を進める。
調べでは、畠山容疑者は4月9日午後6時45分ごろ、自宅から約3キロ離れた藤琴川にかかる大沢橋の欄干(高さ約1メートル15センチ)の上から彩香ちゃんを約8メートル下の川に突き落とし、殺害した疑い。遺体は翌10日午後、大沢橋から約4キロ下流の浅瀬で水死体で見つかった。頭には軽度の骨折があり、体には多数の皮下出血があった。
調べに対し、畠山容疑者は自宅で彩香ちゃんと2人でサクラマスの描かれた漫画を見ていて、彩香ちゃんに「サクラマスを見に行きたい」とせがまれ、軽乗用車で大沢橋に連れていったという。畠山容疑者は当初「彩香は欄干の上で川を見ていて足を滑らせ転落した」と話していたが、その後「彩香を橋の上から突き落とした」と供述、容疑を認めている。
動機については「彩香に対して愛情はなかった。疎ましく思った」という内容の供述をしており、「東京に行きたかった」とも話しているという。食事をほとんど作らず、汚れた服を着せていたなど、彩香ちゃんの世話をあまりしていなかったという証言もあり、捜査本部は日ごろ彩香ちゃんを虐待していた可能性もあるとみて調べる。
畠山容疑者は5月17日午後3時半ごろ、下校途中の豪憲君を自宅玄関に呼び入れ、後ろから腰ひも(長さ約2メートル、幅約3センチ)で首を絞めて窒息死させ、遺体を軽乗用車の荷台に乗せて、同4時5分ごろ、約10キロ離れた能代市の米代川近くの草むらに遺棄したとして、殺人、死体遺棄罪で起訴されている。
能代署は彩香ちゃんの遺体が見つかった当初、自宅近くの河原で足を滑らせて事故死したとの見方を強めていた。事件とみて捜査を徹底していれば豪憲君殺害事件は起きなかった可能性もあり、県警の初動捜査のミスが指摘されている。【百武信幸】
2009年3月25日