メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

「非管理野球」高松商が終盤で底力

【高松商−秀岳館】十一回表高松商1死一塁、米麦の内野ゴロが悪送球となる間に三塁まで進んだ荒内=阪神甲子園球場で2016年3月30日、津村豊和撮影

 ○高松商(香川)4(延長十一回)2秀岳館(熊本)●(準決勝・30日)

 味方さえも知り得ない奇襲だった。延長十一回に仕掛けた初球のセーフティーバントと、初球の直球の狙い打ち。選手に判断を委ねる「非管理野球」が高松商の終盤での底力を生み出した。

 1死走者なし。2番・荒内が初球を一塁線へセーフティーバント(記録は内野安打)して出塁した。米麦の三ゴロが敵失を誘って一、三塁とし、4番・植田響。「初球の直球を狙っていた」。真ん中に入った狙い球をたたくと、中前で弾んで均衡を破った。

 打開した荒内、植田響に長尾監督が送ったサインは「任せた」。1点を争う緊迫の場面だが、選手たちの準備は整い、虎視眈々(たんたん)と、「その時」をうかがっていた。荒内の小技には根拠があった。六回の打席でバントの構えを見せた際、「一塁手の反応が遅かった」からだ。

 植田響の狙い打ちも裏付けされたものだった。「前の試合の本塁打が変化球。あまり直球を安打していないから、突いてきた」。この日も前の4打席目まで全て初球は直球。相手バッテリーの意図を読み、初球に懸けていた。

 高松商には「考えろ」というサインがある。長尾監督は「グラウンドにいる選手だけが感じ取れるものがある」と説明する。延長十一回に貴重な4点目を挙げた美濃の言葉が、チームの強さを言い表していた。「監督の力だけでなく、僕たちの力も加わるから伸びがある」。サイン待ちの受動的な姿勢ではなく、能動的に考えて動く。半世紀以上遠ざかっていた決勝に進出した実力は本物だ。【安田光高】

関連記事

あわせて読みたい

毎日新聞のアカウント

3月31日の試合

話題の記事

関連サイト