メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

二つの春

’17センバツ 第1部「戦いの軌跡」 秀岳館/上 日本一へ3アップ /熊本

夕食で大盛りカレーライスを食べる選手ら

 <第89回選抜高校野球>

     「日本一奪取!!に向けた3UP(アップ)作戦展開」--。

     センバツ出場を見越して昨秋、鍛治舎巧監督が掲げた甲子園優勝へのロードマップ(行程表)だ。1月初旬までの第1ステージで基礎的なスピードやパワーを増し、2月中旬までの第2ステージで負けない野球に必要な技術を磨き、最後の第3ステージで完成度を上げ、「根拠のある自信を確立」してセンバツに臨む計画。

     その各ステージでは投手、打撃、走塁、守備の分野ごとに数値などの具体的な目標を1、2個挙げている。第1ステージの打撃ではバットスイングのスピードを「20%UP」、第2ステージの走塁では「1ヒット2ベース進塁」といった具合だ。

     A4の紙1枚にまとめられたロードマップは、グラウンドのネット裏にある監督室のドア、野球部寮の入り口やトイレ内など、あちこちに貼ってある。携帯電話の待ち受け画面にしている選手も多い。その一人、半情冬馬(はんじょうとうま)選手(2年)は「常に目に入るようにして自分の意識を高め、一つ一つクリアしていくようにしている」と話す。

     鍛治舎監督が2014年に就任してから、1日の練習は約8時間。それ以外にも各選手が自発的に個別練習に取り組み、それが深夜に及ぶ。その一方で鍛治舎監督は、天候によって変えることもあるが、基本的に毎週水曜日を休養日とした。

     「休養日の過ごし方は選手それぞれに任せてあるけど、普段の練習がハードだから、だいたい寝てるんじゃないかな」と笑うが、1週間の練習にメリハリがつき、疲労の回復や気持ちのリフレッシュをすることで、けがも減ったという。

     さらに食事は1日5食。「甲子園優勝校の選手の平均体重は75キロ」という鍛治舎監督のデータを基にした取り組みだ。練習合間の夕食や補食で、選手たちは大盛りのカレーラースなどを次々に平らげていく。ただ体重を増やすのではなく、総筋力を増やすことでパワーとスピードが備わってきた。

     具体的な数値目標の積み重ねと、練習と休養や食事などのバランスが、昨年春夏の甲子園で連続ベスト4、そして今春のセンバツ出場と、全国強豪校に一気に駆け上がってきたチームを支えている。

      ◇  ◇

     3月19日に開幕する第89回選抜高校野球大会に、県内から秀岳館(八代市)と熊本工(熊本市)がダブル出場する。両チームの軌跡と取り組みを紹介する。

    あわせて読みたい

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    関連サイト