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第89回センバツ話題校/2 作新学院(栃木) 夏の悔しさ、忘れない

筋力アップと体幹を鍛えるため、塀の上で投球のポーズを取ったり、片足のまま腰を下ろしたりする選手=竹内紀臣撮影

 <第89回選抜高校野球>

     昨夏の甲子園優勝は54年ぶりにつかんだ歓喜の瞬間だった。だが、新チームにその喜びを知る選手は少ない。夏にメンバー入りしたのは、主将の添田と鈴木の2人だけ。ともに背番号は2桁だった。多くの部員は、ベンチ入りすらできず、喜びよりも悔しさが大きく残った。夏春連覇に向けて、その悔しさが選手を一回り成長させた。

     甲子園から戻ってきた翌日の作新学院グラウンド。まだ薄暗い午前6時半。続々と選手が集まり、自主練習を始めた。添田は「自分たちの代でも勝ちたいという強い思いの表れ」と話す。

     昨夏のエース、今井達也(現西武)に代わって秋に背番号「1」をつけた大関も甲子園ではメンバーから外れた。「人生で一番悔しかった」という経験は、左腕を変えた。以前は良い球を投げたら、それで終わりだったが、今は何が良かったのかを考えるようになった。自らの投球フォームを録画し、スロー再生で念入りに確認する。大関は「あの時があったから秋は勝てた」と振り返る。

     「夏の悔しさが新チームになってからもこみ上げてくる」と話すのは中軸を担う中島。同期でベンチ入りした鈴木や添田にも「負けたくない」と長打力を鍛えるために通常より1・5倍長いバットを多い時は約1時間振り続ける。

     チームは今年、特別な思いを持って臨む。監督、部長として1962年に高校野球史上初の甲子園春夏連覇を成し遂げた山本理さんが昨年11月に83歳で亡くなった。小針監督から選手に伝えられたのは「作新のプライドを持ってやってもらいたい」という山本さんの言葉。鈴木は「山本先生が作新の野球を築き上げてくれた。必ず見守ってくれている」と話す。過去の栄光を改めて感じた選手。今春は自らの手で頂点をつかむ。【長田舞子】=つづく

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