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第89回センバツ/上 練習補助「貴重な戦力」

打撃マシンの調整をする不来方マネジャーの越戸さん

 <第89回選抜高校野球>

     第89回選抜高校野球大会が19日に開幕する。今年から大会前の甲子園練習にマネジャーを含む女子部員がヘルメット着用の安全対策をとった上で、外野ノックのボール渡しなどができるようになった。お茶くみや掃除などのイメージがあるマネジャーだが、今はさまざまな理由からチームでの存在感が高まっている。「manager」の和訳はマネジメントを行う人。「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(もしドラ)の著者、岩崎夏海氏の解説を加えながら、最新マネジメント事情に迫る。

     不来方(こずかた)=岩手=の女子マネジャーが、歴史的な一歩を踏み出す。甲子園練習初日(14日)の2番目に登場する不来方は外野ノックでのボール渡しをマネジャーに任せる予定で、解禁第1号になりそうだ。

     2月下旬、合宿先の愛知県内で行ったノック。マネジャーが慣れた手つきで、白球を渡していた。3人の女子マネジャーが練習を補助することで、10人しかいない選手は練習に専念できる。小山健人監督(30)は「貴重な戦力」と強調する。

     昨夏までは飲み物作りや掃除、ボール磨きが主な役割だった。3年生13人が引退したのを機に打撃マシンへの球入れなどのため、グラウンドに出るように。甲子園練習でボール渡しを務める予定の越戸あかりさん(1年)は「入部前には思ってもみなかった。ただ、今は人数が少ないので、これも女子マネの仕事」と力を込める。

     今大会の出場校では不来方のほか、至学館(愛知)、多治見(岐阜)、宇部鴻城(山口)、中村(高知)も甲子園練習で女子マネジャーが練習補助を行う見通し。5校とも日ごろから練習を手伝っている。女子マネジャーが練習に関わるのは、不来方や選手16人の中村のように部員不足の影響がある。

     日本高校野球連盟によると、男子に限る規定は1996年夏から。78年8月2日の甲子園練習、膳所(滋賀)のマネジャーだった伊藤(旧姓・柴田)智子さん(56)は本塁付近で球を渡していた。当時の部員は26人で、日々の練習でも手伝っていた伊藤さんは「(ベンチ外の)1年生にも甲子園で練習させたかったから、私がやることになったのでは」と回顧する。

     今回の解禁に向けた議論では、「人数が少ないチームはマネジャーが関わらないと練習が回らない」という意見が出た。昨夏の全国選手権の地方大会への参加校数は13年連続で減少。グラウンドで手伝う「目に見える戦力」としてのマネジャーは今後も増えてきそうだ。【安田光高】

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