メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

私も恋をした・センバツ球児へ

元F1ドライバー 片山右京さん

高校生時代の経験などを語る片山右京さん=東京都渋谷区で、藤井太郎撮影

 <2017 第89回センバツ高校野球>

    「何度もやった」自分鼓舞 片山右京さん(53)=日大三

     小学生の時から走るのは速かった方なんです。自転車が趣味で、父の影響で登山をやらされて下地があったんです。天才のつもりでてんぐになってました。高校になったら全国高校駅伝の「花の1区」にって「恋」をするように夢見てました。

     日大三1年の高校駅伝の予選会で、1区の自分はエースだから先頭と思ってたけど、大ブレーキになって全国大会に行けなかった。その頃から何かが変わりだしました。中学で野球部だった選手がいたんですけど、マラソンでは相手じゃないとばかにしてたんです。それが高2の時にマラソンでも負けちゃった。僕も体重が増えたので食事を抜いたりと努力したけど、大会で残り数百メートルまで来て貧血で気を失っちゃったんですよ。

     そこから急に熱が冷めて、素地があっただけで全然才能がなかったことや、努力の仕方も間違っていたことを痛感しました。何をするのでも相手を侮らず、万全の準備をして最大限の努力をちゃんとしようというのが僕の哲学になりました。

     僕はプレッシャーに弱い方です。F1の時も胸の辺りは熱くてやる気は満々なのに、頭は氷のように冷静になればいいんだけど、なかなかそうならず、握っているハンドルが特大のフランスパンみたいに思えて感覚がなくなっちゃう。そういう時は「何度もやってきた。何回も走った」って自分に言い聞かせて自分を鼓舞しました。

     頑張った結果がだめだったらしょうがない。最初はだめでも、いつか勝てるじゃないですか。恥をかいたり、負けるとか失敗するのは本当にいいことなんだよ、と頑張っている球児に言いたいですね。どれだけ頑張ったとか、どれだけ努力したかっていうことは自分が知っているんだから。【聞き手・石川貴教】=つづく


     ■人物略歴

    かたやま・うきょう

     東京都生まれ。日大三(東京)を卒業後、レーシングドライバーに。1994年F1ブラジルGPで5位入賞など活躍。現在は自転車のチームのオーナーやモータースポーツのチームで監督を務める。

    あわせて読みたい

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    関連サイト