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第90回選抜高校野球

大阪桐蔭5-2智弁和歌山(その1) 智弁和歌山、夢続く 動じぬ打線、力尽きる

 <2018 第90回記念センバツ高校野球>

    決勝(4日・阪神甲子園球場)

     ▽午後0時32分開始(観衆3万9000人)

    智弁和歌山(和歌山)

      000200000=2

      00020012×=5

    大阪桐蔭(大阪)


     大阪桐蔭が終盤の好機を確実に生かし、逆転勝ちした。2点を追う四回に敵失絡みで追いつくと、七回は小泉の四球と犠打で1死二塁から宮崎の左前適時打で勝ち越し。八回は四球と暴投で無死二塁とし、藤原、根尾の連続適時長短打で2点を加えた。先発・根尾は七回を除いて毎回走者を許したが、自身の好守で併殺を2度完成させるなど、2失点で完投した。

     智弁和歌山は四回、連打などで2死二、三塁から東妻の左前適時打で2点を先取したが、その後は三塁を踏めず、単打6本に終わった。先発・池田は打たせて取る投球で粘ったが、同点の七回無死一塁で救援した平田は球が浮いて痛打を浴び、踏ん張れなかった。【倉沢仁志】

     ■春きらめく

    前日と別人「18」成長加速 池田陽佑(ようすけ)投手=智弁和歌山・2年

    先発し七回途中まで2失点と好投した智弁和歌山の池田=森園道子撮影

     一死も取れずに4失点、わずか21球で降板した前日の準決勝とは別人だった。大阪桐蔭の強力打線を苦しめ、七回途中まで2失点。同点の七回、先頭打者に四球を出してマウンドを降りる際には観客から大きな拍手が送られた。

     冬場に習得したフォークなどを低めに集め、打たせて取る投球がはまった。四回に連打と死球で無死満塁のピンチを招き、味方の失策もあって2点を失ったが、崩れなかった。公式戦初先発だった前日は力んでしまったが、「試合後に宿舎で仲間たちから『1アウトも取れないで』などといじられ、気持ちが楽になった」という。

     昨秋はチームで3番手投手の位置付けで、2試合で計3回余りしか投げられなかった。だが、制球力を磨いて投球の幅を広げて臨んだ今大会、4試合に登板して計12回余りを投げた。背番号18の右腕は「(エースの)平田さんを超えたい」と力強く言い切る。身長180センチと体格に恵まれ、伸びしろは大きい。甲子園でつかんだ自信が、今後の成長を加速させるはずだ。【佐野優】

     ■白球を追って

    「打倒・大阪桐蔭」へ再挑戦

    【智弁和歌山-大阪桐蔭】三回表智弁和歌山1死、神先が中前打を放つ(投手・根尾)=山崎一輝撮影
    【智弁和歌山-大阪桐蔭】四回表智弁和歌山2死二、三塁、東妻が左前2点適時打を放つ=猪飼健史撮影

     少々の失敗では動じない、智弁和歌山らしい先制劇だった。四回、先頭の文元の二ゴロが敵失を誘い、続く冨田の右翼線への飛球も右翼手のグラブからこぼれた(記録は安打)。黒川も中前打で続き、幸運な形で無死満塁の好機を得た。

     ところが、高瀬が投ゴロ併殺に倒れて2死二、三塁となり、せっかく得た勢いがしぼんだように感じられた。だが、8番・東妻が勝負強さを発揮。140キロ超の直球を外角に5球集められた後、6球目の外角スライダーを引っ張って左前に運び、2者を還した。直球とスライダーをうまく織り交ぜていた大阪桐蔭先発・根尾に対し、「スライダーを挟んでくる」と捕手らしい読みで反応した。

     智弁和歌山は準々決勝と準決勝でいずれも5点差を逆転。両試合とも失策や残塁が多く、攻守にミスが目立ったが、破壊力のある打線で逆境をはね返してきた。決勝の舞台でも同じような戦いぶりだった。しかし、四回裏に無死満塁のピンチで遊ゴロを打たせながら、二塁ベースカバーに入った二塁手・高瀬が送球を落とし、結局、あっさり同点とされた。高嶋監督は「点を取った後に追い付かれるようでは相手は焦ってくれない」と嘆いた。

     ミスを強打で取り返してきたが、王者・大阪桐蔭には通用しなかった。昨春の近畿大会から公式戦4連敗となり、「力の差はまだ大きい」と高嶋監督。チームが掲げる「打倒大阪桐蔭」への挑戦は続く。【浅妻博之】

    疲労、言い訳せず

     ○…智弁和歌山のエース右腕・平田は救援に失敗した。同点の七回無死一塁で2番手で登板したが、決勝の左前適時打を浴び、八回も四球や暴投、連続長短打などと崩れて降板。前日の準決勝で180球を投げた影響か直球に伸びがなかったが、「打たれた自分が悪い」と疲労を言い訳にしなかった。初戦の2回戦は感染性胃腸炎のため登板を回避したが、3回戦を完投し、準々決勝以降は全て救援。この日の内容に「次は背番号1の責任を果たしたい」と声を絞り出した。

    強打の3番「仕留める力、経験積む」

     ○…智弁和歌山の左スラッガー、3番・林は2打数無安打に終わった。直球を狙っていたが、第1打席は2球目に内角低めのスライダーを空振りし、その残像が残る4球目の高めの直球を見逃して三振。三回は二ゴロに倒れ、その後の打席は四死球だった。昨秋は右肘手術でベンチ外。今大会は準々決勝で左越えソロを放ったが、通算21打数4安打に終わった。「(相手バッテリーに)警戒される中でも狙い球を引き出し、仕留める力や経験を積みたい」と悔しさを糧にするつもりだ。


    本紙記者が選んだベストナイン

    投手  根尾昂(大阪桐蔭)

    捕手  高内希(彦根東)

    一塁手 渡辺健士郎(東海大相模)

    二塁手 黒川史陽(智弁和歌山)

    三塁手 中川卓也(大阪桐蔭)

    遊撃手 小松勇輝(東海大相模)

    外野手 藤原恭大(大阪桐蔭)

     〃  梶田蓮(三重)

     〃  冨田泰生(智弁和歌山)

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