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夏の高校野球

金足農、打者にスクイズ伝わらず

【金足農-大阪桐蔭】二回表金足農1死一、三塁、打者・菊地彪の時、三塁走者・打川(左)が飛び出し、三本間に挟まれタッチアウト(捕手・小泉)=阪神甲子園球場で2018年8月21日、渡部直樹撮影

 〇大阪桐蔭(北大阪)13-2金足農(秋田)●(21日・阪神甲子園球場、決勝)

 3点を先制された直後の二回、金足農は早くも仕掛けた。1死一、三塁、2ボール2ストライクから菊地彪にスクイズのサイン。「何とか1点欲しかった」という中泉監督の決断だったが、菊地彪はバントの構えをせずに見逃し、スタートを切った三塁走者の打川が挟殺されて試合の流れをつかみ損ねた。

 失敗には理由があった。準決勝の日大三(西東京)戦でスクイズを外され、菊地彪は「サインが見破られているのではないかと思った」と不安になった。そのため決勝ではスクイズのサインをいつもと変えたが、これが混乱を生んだ。打者にはスクイズと伝わらず、打川も「スクイズではなかったと思う。自分の走塁ミス」と勘違いしていた。それだけ選手たちは、地に足が着いていなかった。

 中泉監督は選手が予想もできない積極采配を仕掛けることがあり、それに選手たちも応えてきた。近江(滋賀)との準々決勝で逆転サヨナラ勝ちした2ランスクイズもその一つ。スクイズのサインを成功させ、二塁走者の菊地彪は独自の判断で生還した。甲子園でも監督との意思疎通と選手の判断力がうまくかみ合ってきたが、決勝の大舞台で乱れてしまった。

 それでも、秋田勢では第1回大会の秋田中(現秋田)以来103年ぶりの準優勝。「やってきたことは間違っていなかった」と中泉監督。全国の公立校や農業系高校の代表として、存在感を示す戦いぶりだった。【浅妻博之】

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