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候補校紹介/4 清水桜が丘(東海・静岡) サッカー部に負けぬ

サッカー部の練習試合中、清水桜が丘の野球部員は内野守備練習に取り組む

 <第91回選抜高校野球大会>

     ノックバットを握る曲田(きょくた)雄三監督(35)に向かって内野に散った選手たちが大声を上げ、打球を呼ぶ。三塁手、遊撃手は背後でサッカー部が練習試合の真っ最中とあって、一歩も後退はできない。それでも、三塁手の小川允羅(ちから)主将(2年)は「これが当たり前。練習を制限されている意識はない」と笑う。

     静岡市立清水商と県立庵原が統合して2013年に創立した市立校だ。清水商サッカー部は全国高校選手権を3度制し、数々のトップ選手を輩出した。野球部も清水商で3度の甲子園を経験しているとはいえ、共用するグラウンドは、大所帯のサッカー部が優先。平日は午後6時まで外野全面をサッカー部が使い、8時からは地域団体に貸し出すため、フリー打撃などの練習は満足にできない。

     厳しい練習環境の克服に一役買ったのは、数年前から学校を挙げて取り組む文部科学省推進の「アクティブラーニング」だ。主体的に考え、他者との対話を通じて課題に取り組む姿勢を、曲田監督が野球にも落とし込んだ。練習では一つのメニューが終わる度に選手が意見を出し合って「振り返り」を行い、課題を洗い出して克服の道筋を探っていく。

     その姿勢は、試合にも生きた。「苦しい展開の時に選手に『どうしよう?』と尋ねると、すぐに選手たちから打開策が返ってくる」と曲田監督。意思統一できれば、チームは一丸となる。昨秋の静岡大会準々決勝では、シーソーゲームの末に東海大静岡翔洋にサヨナラ勝ち。勢いに乗って準優勝し、清水桜が丘としては初めて東海大会に駒を進めた。

     最近、選手の話し合いから生まれた目標がある。「甲子園に呼んでもらえるチームになろう」。小川は言う。「意識を高く持ち、考えて野球に打ち込んでいれば誰からも認められるチームになるし、自然と結果もついてくると思う」。上意下達ではない、選手たちの主体性を重んじる高校野球を実践している。【平本泰章】=つづく

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