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第91回センバツ注目校/7 米子東(鳥取) 「フライ革命」理論導入

坂道でダッシュを繰り返す米子東の選手たち=幾島健太郎撮影

 <第91回選抜高校野球>

     打席ではゴロよりフライを狙う。選手数わずか16人の公立進学校が取り組むのは、米大リーグで近年主流の「フライボール革命」。飛球の方が安打になる確率が高いとされる理論で、米子東では3年前から導入している。

     「バットは地面に対して19度上向きに振り上げ、球の芯の6ミリ下側をたたく」。2013年8月にコーチから昇格したOBの紙本庸由監督(37)は、選手の入学直後からスイング改造に着手する。出塁率と長打率を足した「OPS」が得点との相関性が高いことを説明し、動作解析の専門家の意見も踏まえて指導。選手たちは試合で球種や場面に関係なく、アッパー気味のスイングを徹底する。

     4番の福島悠高(2年)は当初こそ「中学まで『球は上からたたけ』と教えられてきたのに……」と驚いたが、今はすっかり納得している。昨秋の公式戦でチームトップの打率4割2分9厘を残し、中国大会は4試合で9打点。「バットが球と同じ軌道を描くように、接点を長く持たせるイメージ」と明かす。

     戦術も高校野球のセオリーにとらわれない。無死一塁では送りバントと決めず、甘い球の多い初球から積極的に振る。これも米大リーグの統計データを参考にしている。豪快な一方、ボール球を見極める練習を繰り返す。チーム打率2割4分2厘は今大会出場校中最低だが、準優勝した昨秋の中国大会で準決勝までの3試合の得点はそれぞれ7、8、6で、得点力は低くない。

     センバツでは1960年の第32回大会で準優勝し、翌年も4強に入ったが、近年は長く低迷し、今回は23年ぶりの甲子園。「5年後には違うことをやっていると思う」と紙本監督。他校の一歩先を行く科学的な指導法と戦略こそが、古豪復活の道と信じている。【長宗拓弥】=つづく

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