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第94回センバツ高校野球

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2020センバツ・中京大中京 高橋監督に聞く/中 甲子園は通過点 /愛知

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 第92回選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)に出場する中京大中京高の高橋源一郎監督(40)へのインタビュー。2回目は甲子園との向き合い方などについて聞いた。【聞き手・三浦研吾】

 ――監督にとって「甲子園」とは。

 全ての高校球児が目指し、憧れる場所であり、成長させてくれる場所でもある。それぐらい魅力が大きい場所。一方で、選手たちにはその裏にあるものも見せていきたい。今後の人生で、こんなに注目されない子がほとんどなので、思い違いをさせないようにしたい。行ったからいい、勝ったからいい、で終わりたくない。あくまで甲子園は通過点。

 ――監督自身が中京大中京に入学するきっかけは。

 中学3年時にグラウンドに来て、練習の活気、一生懸命さ、ボールを追う姿勢、グラウンドの緊張感などが心に刺さり、高校野球ってすごいな、このチームすごいなと思った。親戚も卒業生ということなどがあり、「ここでやりたい」という気持ちになっていった。

 ――選手としての甲子園の思い出は。

 出場は決勝まで勝ち進んだ1997年センバツの1回だけ。中京が久々の出場で、盛り上がっていたのは覚えている。初戦の相手が日高中津分校(和歌山)で、分校初の甲子園だったこと、緊張したこと、勝った時に歌った校歌など、今でも瞬間瞬間を思い出すことがある。決勝は4月9日で、始業式をアルプススタンドでやったはず。試合は天理(奈良)に1―4で敗れ、力の差があった。

 ――監督就任から約10年。指導で変わったことは。

 就任当時は、あまり選手と対話することなく、「こうするんだ」と一方通行だったのかも。失敗を重ね、足りないところも弱さも感じつつ、自分のカラーや芯は崩さずに、少しずつスタイル、考え方を変えてきた。まだまだ自分自身も、チームも発展途上。

 ――インターネット上の書き込みなどには「お前だと勝てない」という厳しい意見もあるが。

 2019年の明治神宮大会で優勝した今でも言われる。逆に「お前のやり方はいい」と言われることもあるが、大して変わっていなかったりもする。結果はすごく大事で、勝つことは大事にしているが、それ以上にここ(高校野球)は人を育てる場。勝って評価される半面、怖さもある。物事の捉え方、考え方を謙虚に受け止めておかないといけない。満足していないし、まだやれることもある。ゴールはない。

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