第1クール3週目の3月2日、白血球はさらに減り、正常値下限の8分の1に。回復したのはその3日後。6日間続いた隔離状態から解放され、真っ先に車椅子で外へ出た。日光を浴び、風に当たると生き返った気分だ。
全身を覆っていた不快感が薄れてきた。食欲も戻る。血や肉となれ、と願いながら何でも食べた。
左脚の筋肉も少しついてきた。トイレで、車椅子と便座との移動を一人でできるようになった。寝返りもできる。それまでは看護師の介助を受けていた。自分でできることが何よりもうれしい。
第1クールの3週間が終わると、3月9日にすぐ第2クールが始まった。第1クールとは別の抗がん剤、イホスファミドが投与される。担当医から「こまめに小便を。酸が強く、ためるとぼうこう炎になりやすい」と注意を受ける。第1クールの抗がん剤と同じような副作用なので、そんなに不安を感じなかった。
ところが翌10日の夕食後、寒気を覚えた。布団をかぶってもおさまらない。看護師に頼んで1枚増やしてもらった。それでも全身ががたがた震え、ベッドがきしむ。体温は40.1度に上昇していた。<社会部・佐々木雅彦(44)>
毎日新聞 2009年10月27日 地方版