東京・湾岸エリアの高層マンション群、本社ヘリから望月亮一撮影
東京・湾岸エリアの高層マンション群、本社ヘリから望月亮一撮影

くらしマンション・住宅最前線

超高層タワーマンションで「がまんしない暮らし」

櫻井幸雄 / 住宅ジャーナリスト

 超高層タワーマンションには、いくつか「がまんしなければならない」ことがある。超高層タワーだから、天井が低くなっても仕方ない。柱が室内に食い込むのも、窓のない居室が生まれるのも、バルコニーが狭くなるのも仕方がない。さらに、住んでいる間、払い続ける管理費・修繕積立金が高くなるのも……。

◇がまんしなくていい好物件が東京・目黒に登場

 超高層タワーマンションは、都心部や、郊外でも駅に近い場所に建設される。便利だから、多少の不満は仕方ないとされてきた。ところが、この「がまん」をなくす超高層タワーマンションが登場し、注目されている。

 その代表例といえるのがシティタワー目黒(住友不動産)だ。

シティタワー目黒のリビングダイニング。天井高が2.6メートルもある
シティタワー目黒のリビングダイニング。天井高が2.6メートルもある

 まず、建築の工夫により室内の下がり天井が少なく、天井高は全戸2・6メートルに。一般的なマンションの天井高は2・4メートルなので、ひときわ開放感が大きい。

 そして、柱形を住戸の外に出すことで、住戸内に柱の出っ張りが生じず、きれいな四角形の間取りになっているのも特徴だ。住戸内の廊下面積が小さいこともあって、室内の有効面積が大きい。

「窓のない部屋」をなくし、バルコニー奥行きを深く

 超高層タワーマンションの場合、「窓のない部屋」が生じやすいのだが、シティタワー目黒では、すべての居室に窓が付く。そして、角住戸タイプには、眺望の広がるコーナーサッシも設けられる。周囲に超高層の建物はないので、中層以上の住戸であれば眺望が開けるだろう。

バルコニーは奥行きが深い
バルコニーは奥行きが深い

 バルコニーの奥行きも深い。超高層マンションでは珍しく、奥行き2メートルのゆとりサイズだ。ちなみに、バルコニー部分も天井が高く、床から上のひさしまで3メートル以上ある。従来、「超高層マンションの暮らしでは、バルコニーに出ることは少ない」と言われてきたが、これだけゆとりがあれば、天空のバルコニーライフを満喫する人が増えるのではないか。

 最後に、超高層でありながら、毎月の管理費・修繕積立金を抑える工夫も盛り込まれる計画になっている。

居住性、利便性を兼ね備えた超高層マンションに期待

 いずれも、居住満足度を高めるために考え出されたもの。都心マンションでは、この居住性が二の次にされがちだったが、長く住み続けることを考えれば大事なポイントである。

 同マンションはJR山手線「目黒」駅、「五反田」駅からともに徒歩10分で、東急目黒線「不動前」駅からは徒歩4分。スーパーマーケットが近いなど生活利便性が高い。

 一方で建設地は目黒川に面し、川沿いの桜が身近という環境のよさも備えている。取材時点では価格未定だったが、2LDKで7000万円台といった水準になる見通し。注目の都心超高層タワーマンションだ。

 <「マンション・住宅最前線」は原則、毎週木曜日に更新します。次回は7月16日掲載です>

【経済プレミア・トップページはこちら】

櫻井幸雄

櫻井幸雄

住宅ジャーナリスト

1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。

イチ押しコラム

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
地下化されたワルシャワ中央駅上の広場。スターリン建築と民主化後のビルが林立する(写真は筆者撮影)

西に移動させられた国ポーランド 首都ワルシャワの今

 ◇ポーランド・ワルシャワ編(1) 36年前、高校の文化祭のディベートで、「史上最大の英雄は誰か」というお題に、「ポーランドで共産…

メディア万華鏡
週刊文春11月1日号

メディア騒がすドタキャン沢田研二の「格好いい老後」

 騒ぎ過ぎじゃないか。取り上げ方の息もなんだか長い。ジュリーこと沢田研二さん(70)が、10月17日にさいたまスーパーアリーナで予…

職場のトラブルどう防ぐ?

「部下の夫から連日クレーム」42歳女性上司の困惑

 A美さん(42)は、夫が院長を務めるクリニックの事務長を務めています。2カ月前から経理担当として働いているB子さん(33)の夫か…

ニッポン金融ウラの裏

進む「キャッシュレス化」誰が責任を負っているのか

 キャッシュレス決済を巡る論議が高まり続けている。政府も外国人旅行者の増大を踏まえて、キャッシュレス化推進の旗を振り続けている。社…

知ってトクするモバイルライフ
デザインや機能を一新した「iPadプロ」。左が11型、右が12.9型

新「iPadプロ」はホームボタンなくして超高性能

 アップルは、米ニューヨークで10月30日(現地時間)、「iPadプロ」の新モデルを発表した。11月7日に発売される予定で、価格は…