くらし高齢化時代の相続税対策

「愛人に全財産を譲る」と遺言したら、どうなる?

広田龍介 / 税理士

 最近の相続事案を見ていると、いろいろな問題が複雑に絡んでいると感じる。少子高齢化はその典型だ。相続人の不在や認知症、介護−−さらに夫婦の約3組に1組が離婚(2014年、厚生労働省人口動態統計)するなど、相続に直接関わる家族の問題は複雑で多様になっている。

 また、13年には憲法違反の最高裁決定を受けて民法の一部が改正され、嫡出子(婚姻関係にある夫婦の間の子供)と、非嫡出子(婚姻関係にない男女の間の子供)に相続区別がなくなり、相続割合は同じになった。社会の変化、制度の変化は相続問題をいっそう複雑で微妙なものにしているといえるだろう。

 そんな時代だからこそ、財産の多寡に関わらず、遺言書で自分の財産の行方を示し、「争族対策」をしておく…

この記事は有料記事です。

残り1635文字(全文1953文字)

広田龍介

広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。

イチ押しコラム

職場のトラブルどう防ぐ?

「部下の夫から連日クレーム」42歳女性上司の困惑

 A美さん(42)は、夫が院長を務めるクリニックの事務長を務めています。2カ月前から経理担当として働いているB子さん(33)の夫か…

ニッポン金融ウラの裏

進む「キャッシュレス化」誰が責任を負っているのか

 キャッシュレス決済を巡る論議が高まり続けている。政府も外国人旅行者の増大を踏まえて、キャッシュレス化推進の旗を振り続けている。社…

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
ミンスク駅前広場に今も建つレーニン像。背後のビルもスターリン的(写真は筆者撮影)

ミンスクの街を歩き考えた「ベラルーシ人」とは何者か

 ◇ベラルーシ・ミンスク編(2) 旧ソ連解体後に独立した国の中で唯一、ロシアべったりの体制を続けてきたベラルーシ。その首都ミンスク…

メディア万華鏡
第38回全国豊かな海づくり大会の放流会場で、笑顔で拍手をされる天皇、皇后両陛下=高知県土佐市の宇佐しおかぜ公園で2018年10月28日、加古信志撮影

「発信する皇后」美智子さまが平成にもたらしたもの

 「既視感、もう飽きた」--。皇后さまが10月20日、84歳の誕生日を迎えられた。天皇陛下の退位まで半年。皇后として最後の誕生日と…

知ってトクするモバイルライフ
デザインや機能を一新した「iPadプロ」。左が11型、右が12.9型

新「iPadプロ」はホームボタンなくして超高性能

 アップルは、米ニューヨークで10月30日(現地時間)、「iPadプロ」の新モデルを発表した。11月7日に発売される予定で、価格は…