くらしマンション・住宅最前線

<傾斜マンション>厳しい罰則ないと再発の恐れ

櫻井幸雄 / 住宅ジャーナリスト

施工不良の対応法(2)

 建物に問題が見つかれば、最終的にすべての責任は売り主である不動産会社が負う。そして、責任を負う不動産会社は後ろ盾のしっかりした企業が中心。経営基盤のしっかりした企業を相手に、住人は「管理組合」という組織で交渉の場につく。それが、マンションという建物の特性といえる。

 一戸建ての場合、問題が発覚したときに個人で折衝・対応をしてゆかなければならない。そして、折衝の相手は地場の工務店など、経営が不安定な小さな会社であることが多い。だから、発覚したときの苦労は大きい。

 もちろん、マンションでも売り主の不動産会社が中小規模というケースがある。しかし、バブル崩壊後に長く…

この記事は有料記事です。

残り1695文字(全文1988文字)

櫻井幸雄

櫻井幸雄

住宅ジャーナリスト

1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。