くらしこの酒場この一品

もつ煮、冷ややっこ、冷やしトマトの中華版的幸福

印束義則 / ライター

東京・九段下「中國家郷菜 九段 三希房」

 初めて来た居酒屋にも関わらず、ついメニュー表も見ないで頼んでしまう料理がある。例えば、もつ煮や冷ややっこ、冷やしトマトといった大衆メニュー。何しろ、これらのメニューは素早く出るし、価格もリーズナブルで、酒との相性も抜群。その結果、多くの居酒屋で取り入れられ、お客もどこか「居酒屋にあって当然のメニュー」と思い込みがちになる。

 そこで、メニュー表も見ないで「生ビールともつ煮と冷ややっこ。あと冷やしトマトね!」などと勇んで注文…

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印束義則

印束義則

ライター

1966年福岡県生まれ。飲食店専門誌を多数発行する旭屋出版で「すしの雑誌」など専門誌、ムック編集に携わり、独立後はライターとして幅広く活躍。これまでに取材した飲食店は2000店以上、ローカル立地の繁盛店などニッチな飲食店情報に強い。「月刊近代食堂」(旭屋出版)に「ローカル実力店の強さの秘訣」「繁盛店を作るメニュー表」、「日本外食新聞」(外食産業新聞社)に「二等立地…地方立地…ありえない立地 印束義則の繁盛店実況中継」を連載中。