シャープとの協議を終え、取材を受ける鴻海精密工業の郭台銘会長=2016年2月5日、幾島健太郎撮影
シャープとの協議を終え、取材を受ける鴻海精密工業の郭台銘会長=2016年2月5日、幾島健太郎撮影

政治・経済経済プレミア・トピックス

「雇用とブランド維持」鴻海シャープ支援の計算ずく

大河原克行 / ジャーナリスト

シャープ・鴻海 本格交渉の裏側(2)

 経営再建に向けた支援先として、シャープが台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業を相手に、本格的に交渉を進めている主な理由は四つある。

 「鴻海案の出資規模が大きい」「液晶や白物家電など事業の切り売りを前提としていない」という2点について、「シャープ・鴻海 本格交渉の裏側(1)」で説明した。そして、三つ目の理由は、鴻海が、社員および現経営陣の体制維持について強く訴えていた点だ。

 鴻海側には、シャープの技術や人材をそのまま取り込むことで、シャープのブランドを継続させ、鴻海にはな…

この記事は有料記事です。

残り2814文字(全文3067文字)

大河原克行

大河原克行

ジャーナリスト

1965年、東京都生まれ。IT業界の専門紙「週刊BCN(ビジネスコンピュータニュース)」の編集長を務め、2001年フリーランスジャーナリストとして独立。電機、IT産業を中心に幅広く取材、執筆活動を行う。著書に「ソニースピリットはよみがえるか」(日経BP社)など。