スキル・キャリアキャリアセンター ここだけの話!?

説明会から内々定までかなり早いが焦りは禁物

都内・某共学大進路指導担当

 新年度が始まった。半月ほど前の卒業式当日、キャリアセンターにあいさつに来てくれた卒業生たちは、今ごろどうしているだろうか。ちゃんと会社に通っているだろうか。

学生卒業後も尽きない大学職員の心配

 ある企業の採用担当者から「何年か前、新入社員が入社式に姿を見せなかったことがありましてね。携帯で本人をつかまえたら、別の会社に入社していました」と、苦笑いされたことがある。

 このケースはうちの学生ではなかったが、今年の4月1日、企業の人事の方から「おたくの卒業生と連絡が取れないんですが」と電話がかかってくるのではないかと、内心心配もしていた。幸い、そんなことはなかったが。

 もうひとつの心配はミスマッチである。晴れて社会人になれたのはいいが、その職場に適応できず、出社拒否になるケース。あるいは、上司が厳しくて「辞めたい」と言い出すケース。そんな事例がないともいえない。

 実際、過去にさかのぼってみれば、うちの卒業生で、最短1週間もたなかった卒業生がいた。相談されれば「もう少し辛抱したらどうか」とか、「信頼できる先輩はいないか」とか、「辞めるにしても転職先をみつけてからにしなさい」などとアドバイスをするのだが、辞表を出した後では手の打ちようがない。

 この時期、大学の就職活動支援部署の職員はそんな心配もしている。

面接は中身も見た目もどちらも大事

 ところで、4年生になったばかりの就活生が、次から次にキャリアセンターにやってくる。多くはエントリーシート(ES)の添削。なかには、ほとんど白紙で持参する者もいて、制限字数を確認し、締め切り日を聞き、それから中身を一緒に仕上げていく。

 ESが通り、ウェブテストにも合格すれば、次は面接対策に移る。「はい、もっと大きな声を出して」「背中が曲がっているよ」「笑顔はどこに行った?」。内容はもちろんだが、見た目も大事である。

マイナビ合同会社説明会では企業側も優秀な学生を獲得しようと必死に自社をアピール=2016年3月、竹内紀臣撮影
マイナビ合同会社説明会では企業側も優秀な学生を獲得しようと必死に自社をアピール=2016年3月、竹内紀臣撮影

 数字の裏付けがあるわけではないが、今年は内々定が早いような印象を受ける。会社説明会に参加すると、その場でグループディスカッションがあり、採用担当者のお眼鏡にかなった学生のところに呼び出しがかかる。

 そして、1、2度面接を繰り返したあと、「よければうちの会社に来ませんか」と連絡が来る。

 就活生たちはこうした情報に一喜一憂しがちだ。友人が内々定をもらったと聞けば、どうしたって浮足立ってくる。そういう学生に向かって、私たちがアドバイスするのは「マイペースでやりなさい」。焦りは禁物。就活戦線はまだまだ続くのだから。

   ◇    ◇

 キャリアセンターは、大学生の就職活動を支援する学内組織です。キャリアセンターのベテラン職員が、学生の悩みや就活戦線の動きをつづります。このコラムは随時、掲載します。

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都内・某共学大進路指導担当

都内・某共学大進路指導担当

東京都内の共学の大学の「キャリアセンター」に勤めるベテラン大学職員。大学生の就職活動の支援や、進路指導を担当している。

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