(C)2016「殿、利息でござる!」製作委員会
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社会・カルチャー週末シネマ

慎み深さと誠実さが胸を打つ「殿、利息でござる!」

勝田友巳 / 毎日新聞学芸部長

 この映画、手短に言ってしまうと「慎み深く、人に尽くせ」。言い古された、ありがたい美徳。確かに大事でしょうよ。でも言うはやすし、だいいち世知辛い今の世、そんなのまっとうすぎてかえっていかがわしい。今さら説教くさい映画なんか、見たくない。

 確かに。しかしこの映画、説教は垂れるがくさくはない。そろって単純明快な登場人物が、真っすぐにゴールに向かって突き進む。その姿は滑稽(こっけい)だけれど、濁りがない。愚直なまでの真剣さと誠実さは意外と強力で、つい引き込まれ、心打たれてしまう。説教が効いてくるのは見終わってから。磯田道史の「無私の日本人」にある実話を脚色した。

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勝田友巳

勝田友巳

毎日新聞学芸部長

1965年、茨城県出身。北海道大文学部卒。90年毎日新聞に入社し、松本支局、長野支局などを経て、東京本社学芸部。映画を担当して15年、新作映画を追いかける一方、カンヌ、ベルリンなど国際映画祭や撮影現場を訪ね、映画人にも話を聞いて回る日々。毎日新聞紙面で「京都カツドウ屋60年 馬場正男と撮影所」「奇跡 軌跡 毎日映コン70年」の、2本の映画史ものを連載中。

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