マネー・金融ニッポン金融ウラの裏

業界が手をつけられない投信「残骸ファンド」とは

浪川攻 / 金融ジャーナリスト

 わが国の投資信託を巡る課題は少なくない。そのひとつが併合問題である。複数のファンドをひとつにまとめる併合は、制度的に整備されたものの、実際には進んでいない。そのため、純資産額がきわめて少額になったファンドがそのまま存続し、投資家には繰り上げ償還のリスクが潜み続けている。

 7月6日に金融庁が開催した金融審議会でこんな一幕があった。口火を切ったのは消費者代表委員の次のような発言である。

 「すべての投信のリスク・リターンを開示すべきではないか」

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浪川攻

浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。