芥川賞受賞の記者会見で撮影に応じる「コンビニ人間」の著者、村田沙耶香さん=2016年7月19日、長谷川直亮撮影
芥川賞受賞の記者会見で撮影に応じる「コンビニ人間」の著者、村田沙耶香さん=2016年7月19日、長谷川直亮撮影

社会・カルチャーベストセラーを歩く

“そこでしか生きられない”安心と切なさ「コンビニ人間」

重里徹也 / 文芸評論家、聖徳大教授

 コンビニにはどこか懐かしさが漂っている。近くにあると安心するし、ついつい頼りにしてしまう。

 夜中にはそこだけ明るく輝いていてホッとするし、正月でもお盆でも関係なく営業している。全国どこにでもあるし、置かれている商品も同じチェーンなら、大きな相違はない。品質も一定の保証はされている。店員は愛想よく迎えてくれる。

 私たちは知らない間にコンビニ依存症になりかねないといえば、大げさだろうか。

この記事は有料記事です。

残り1315文字(全文1509文字)

重里徹也

重里徹也

文芸評論家、聖徳大教授

1957年、大阪市生まれ。大阪外国語大(現・大阪大外国語学部)ロシア語学科卒。82年、毎日新聞に入社。東京本社学芸部長、論説委員などを歴任。2015年春から聖徳大教授。著書に「文学館への旅」(毎日新聞社)、共著に「村上春樹で世界を読む」(祥伝社) などがある。

イチ押しコラム

メディア万華鏡
秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さん=2017年9月3日、代表撮影

「小室さん留学意向」の記事と新聞・週刊誌の皇室報道

 なんだろうと疑問が湧いた。毎日新聞6月29日朝刊の「小室さん 米留学意向 今夏にも 眞子さま婚約内定者」という記事を読んだときの…

知ってトクするモバイルライフ
キーを搭載した従来型携帯電話として発売される「インフォバーxv」

SNS疲れの人へガラケー型「auインフォバー」復活

 KDDIが、デザインを重視した携帯端末を送り出す「auデザインプロジェクト」を再始動させ、今秋に「インフォバーxv」を発売する。…

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
ダーウィン市街北西部のマリーナに沈む壮絶な夕日(写真は筆者撮影)

豪ダーウィン 人口爆発アジアに近いのを生かせない町

 ◇豪ダーウィン編 広大なオーストラリアの中でも最も人口希薄な北部準州(ノーザンテリトリー)。州都ダーウィンは、世界4位の人口大国…

世界透視術

北朝鮮に改革開放の兆し? 指導は中国! カネは日本!

 今年10月、安倍晋三首相が中国を訪問し、習近平国家主席と日中首脳会談を検討しているという情報が首相官邸筋から流れている。こういう…

職場のトラブルどう防ぐ?

パート看護師「社会保険への加入」で院長が悩んだ理由

 A雄さん(53)は、職員数20人ほどのクリニックの院長です。職員には、フルタイムの看護師のほか、短時間勤務(パート)の看護師が数…