1万5000円割れした日経平均株価を示す電光掲示板=東京都港区で2016年6月24日、内藤絵美撮影
1万5000円割れした日経平均株価を示す電光掲示板=東京都港区で2016年6月24日、内藤絵美撮影

マネー・金融ニッポン金融ウラの裏

年金資産で5兆円の運用損が出たGPIFの非透明性

浪川攻 / 金融ジャーナリスト

 公的年金の積立金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が今年4〜6月期に5兆円の運用損失を発生させたことが話題になった。大切な老後資金の原資とあって、広く国民の関心を集めている。

 GPIFによる積立金運用が注目されるようになったのは、従来、国債などの安全資産が大半を占めていた資産配分を見直し、株式の運用比率を高めるようになったからだ。具体的には、2014年10月に株式の運用比率は2倍に拡大された。ところが、今年の4〜6月期に株式相場が大きく下落し、5兆円の運用損失が生じたという話である。

 損失と言っても、あくまでも保有資産の評価損だ。さらにいえば、年金資産運用は長期運用であり、3カ月と…

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浪川攻

浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。