EU離脱決定後の英国の各紙1面=2016年6月27日撮影
EU離脱決定後の英国の各紙1面=2016年6月27日撮影

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歴史人口学者トッドが予言「非エリートの反乱は拡大」

重里徹也 / 文芸評論家、聖徳大教授

 英国が国民投票によって欧州連合(EU)からの離脱を決めた時、目に触れるメディアの多くは経済危機や株価の下落を報道した。何か、とんでもないことが起こったような言い方をよく耳にした。

 このことに私は違和感を抱いた。何となくとしかいえないのだが、英国民の決定が私には納得できる感触があったのだ。

 似たような違和感をメディアやある種のインテリに抱くことが近年、いくつもある。三つ例を挙げよう。

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重里徹也

重里徹也

文芸評論家、聖徳大教授

1957年、大阪市生まれ。大阪外国語大(現・大阪大外国語学部)ロシア語学科卒。82年、毎日新聞に入社。東京本社学芸部長、論説委員などを歴任。2015年春から聖徳大教授。著書に「文学館への旅」(毎日新聞社)、共著に「村上春樹で世界を読む」(祥伝社) などがある。