米次期大統領に決まったドナルド・トランプ氏
米次期大統領に決まったドナルド・トランプ氏

政治・経済プロが読み解くニッポン経済

「トランプ保護主義」の連鎖は国民生活を苦しくする

平野英治 / メットライフ生命副会長・元日銀理事

 トランプ米大統領の誕生と英国の欧州連合(EU)離脱決定は、今年の国際政治を象徴する2大ニュースであり、先進諸国で静かに進行しつつある内向き志向の実態を、ショッキングな形で世界中の人々に知らしめた。

 国際貿易の拡大をリードしてきた英国と米国のこうした動きに続いて、先進諸国においてさらに保護主義的な政治的機運が高まっていくのか否か。このような政治的判断を英米の国民が下したことの意味を国際経済の文脈からどう捉えるべきか、改めて振り返る必要がある。

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平野英治

平野英治

メットライフ生命副会長・元日銀理事

1950年生まれ。73年、一橋大学経済学部を卒業後、日本銀行に入行。33年あまりの勤務で国際局長や国際関係担当理事を歴任した。金融政策、国際金融の専門家で、金融機関の監督にも手腕をふるった。2006年に日銀理事を退任後、トヨタ自動車グループのトヨタファイナンシャルサービス株式会社に転じ、14年6月まで副社長を務めた。同年9月、メットライフ生命保険日本法人の副会長に就任。経済同友会幹事としても活動している。

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