くらし高齢化時代の相続税対策

未来を予測しにくい今こそ「現金は自由な資産」

広田龍介 / 税理士

 東京都心にいくつかの不動産物件を持っているHさん(78)は、6年前に妻を亡くし、今は長男夫婦と一緒に暮らしている。長女(43)と次女(40)は結婚して、それぞれの家庭を持った。

 Hさん所有の不動産は、自宅のほかに法人社宅用賃貸マンション、賃貸アパート、賃貸用スポーツ施設、駐車場と幅広い。どれも最寄り駅から徒歩10分以内の好立地にあり、これまで順調に運用できていた。

 1958(昭和33)年、Hさんの父親が資産管理会社を作り、その後長男のHさんが引き継いだ。兄弟には…

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広田龍介

広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。