くらし下流化ニッポンの処方箋

生活保護基準以下で暮らす年金生活者の綱渡り

藤田孝典 / NPO法人ほっとプラス代表理事

 40代に突入した就職氷河期世代が10年後に直面する「親と共倒れ」の世界。その親世代の貧困は、すでに先行しています。

 高齢者の困窮はじわじわと進み、厚生労働省が発表した「生活保護の被保護者調査」(2016年3月分)によると、生活保護受給世帯に占める65歳以上の高齢者世帯の割合は、今年初めて5割を超え、50.8%になりました。

 受給世帯数は163万5393世帯で過去最多。受給者実数は216万4154人です。高齢者だけか、高齢…

この記事は有料記事です。

残り2193文字(全文2406文字)

24時間100円から読める新プラン!詳しくは こちら

いますぐ購読する

または

毎日IDでログイン
藤田孝典

藤田孝典

NPO法人ほっとプラス代表理事

1982年生まれ。NPO法人ほっとプラス代表理事、聖学院大学人間福祉学部客員准教授、反貧困ネットワーク埼玉代表。厚生労働省社会保障審議会特別部会委員。ソーシャルワーカーとして現場で生活困窮者支援をしながら、生活保護や貧困問題への対策を積極的に提言している。著書に「貧困クライシス 国民総『最底辺』社会」(毎日新聞出版)「下流老人 一億総老後崩壊の衝撃」「ひとりも殺させない」「貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち」など。

イチ押しコラム

職場のトラブルどう防ぐ?

「社員が裁判員に」仕事の忙しさは辞退の理由になるか

 A男さん(48)は社員数50人の中小企業経営者です。ある日、入社5年目のB輔さん(30)から「裁判員に選ばれたので数日休みたい」…

知ってトクするモバイルライフ
「+メッセージ」はNTTドコモ、au、ソフトバンクの3社が仕様を統一してサービス開始

ドコモ・au・ソフバン「+メッセージ」のできばえ

 NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社は、5月9日から「+(プラス)メッセージ」と名づけた新しいメッセージサービスを共同で開…

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
アルバニア人の美男美女カップルに誘われティラナのオープンカフェでお茶をする(写真は筆者撮影)

元鎖国国家アルバニア 首都ティラナは明るい街だった

 ◇旧ユーゴ諸国とアルバニア編(9) アルバニア。欧州で最も知られざる国。冷戦時代当初はスターリン、次いで毛沢東を範として、世界中…

世界透視術
南浦市の金星トラクター工場で新型トラクターを運転する金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮中央通信・朝鮮通信)

南北会談で「金正恩氏をどう呼ぶか」の意外に重い問題

 さてもこのごろ、中国のさる片田舎の貧しい農家に地元のお役人が立ち寄り、ばあ様にこう告げたそうだ。 「おばあさん、大変だ。あした、…

メディア万華鏡
月刊誌「新潮45」の(右から)1月号、2月号、4月号

「新潮45」が示す“多様性”を失った雑誌の息苦しさ

 「新潮45」が「Hanada」になっちゃった!──今年に入ってから新潮社の月刊誌「新潮45」が、(柔らかい表現で言うと)保守系月…