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「宅配便遅配」で始まるITインフラのほころびと限界

中村智彦 / 神戸国際大学教授

宅配便の遅配への怒りと戸惑い(1)

 「宅配便がなかったころ、荷物をどうやって送っていたでしょう?」──学生たちに質問するときょとんとしたり、困惑した表情を浮かべたりして答えられない。彼らが生まれた時には宅配便は社会インフラの一つとして利用されていたのだから、当然だろう。

 筆者の研究室にあるチッキ(旧国鉄の小荷物輸送の札)を見せて、「送り主は国鉄最寄り駅の窓口まで荷物を持っていく。受取人は近隣の駅から電話がかかって来たら、駅まで荷物を取りに行っていた」と教えると、「考えられない」「無理~」といった声が返ってくる。旧国鉄の小荷物輸送サービスは1986年に廃止された。現在、50歳以上の人でないと記憶にないだろう。

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中村智彦

中村智彦

神戸国際大学教授

1964年、東京都生まれ。88年、上智大学文学部卒業。96年、名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程修了。外資系航空会社、シンクタンクで勤務。大阪府立産業開発研究所、日本福祉大学経済学部助教授を経て、現職。専門は中小企業論と地域経済論。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興のプロジェクトに数多く参画し、TBS系「坂上&指原のつぶれない店」にも出演。

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