衆院予算委員会で答弁する安倍晋三首相=2017年2月3日、川田雅浩撮影
衆院予算委員会で答弁する安倍晋三首相=2017年2月3日、川田雅浩撮影

マネー・金融ニッポン金融ウラの裏

「GDP740兆円の夢」内閣府試算は国債増発の伏線か

浪川攻 / 金融ジャーナリスト

 内閣府が経済財政諮問会議に恒例の「中長期の経済財政に関する試算」を提出したのは1月25日だった。この内容を巡って、金融関係者の間で議論が沸き起こっている。場合によっては、今後の金融政策運営にも影を落としそうな内容だからだ。

 内閣府がまとめた「中長期の経済財政に関する試算」(中長期試算)は、かなり以前から毎年、経済財政諮問会議に提出されている。今年のポイントについて、一部のメディアも報じているが、それは政府が掲げている「2020年度における基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化」という政策目標が困難になったという点である。

 試算によると、20年度のプライマリーバランスは黒字化どころか、8.3兆円の赤字になるとしている。財…

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浪川攻

浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。