ドイツのメルケル首相=2016年5月27日(代表撮影)
ドイツのメルケル首相=2016年5月27日(代表撮影)

グローバル海外特派員リポート

独オペルを手放す米GMにメルケル首相が頼んだこと

三沢耕平 / 欧州総局特派員(ロンドン)

 「国家による恣意(しい)的な経営介入を許すな」──。労働力の安いメキシコでの自動車生産を阻止しようと躍起になるトランプ米大統領に対し、メディアの批判が手厳しい。だが、人・モノ・カネが自由に移動できる「グローバリズム」の守護者を自負するはずの欧州でもトランプ氏顔負けの政治介入が展開されている。

 米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)と仏プジョー・シトロエン・グループ(PSA)は3月6日、GM子会社の独オペルをPSAに売却するM&A(合併・買収)で合意したと発表した。買収総額は約22億ユーロ(約2600億円)。GMが不振の欧州事業から撤退して北米や中国に投資を集中させる一方、欧州市場でシェア2位に浮上するPSAは規模拡大で競争力を高める狙いがある。

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三沢耕平

三沢耕平

欧州総局特派員(ロンドン)

1972年千葉県生まれ。明治大学法学部卒。98年毎日新聞社入社。松本、甲府支局を経て、2004年から経済部で財務省、日銀、財界などを取材。政治部にも在籍し、首相官邸、自民党などを担当した。16年10月から欧州総局特派員。