スキル・キャリア職場のトラブルどう防ぐ?

転職や独立の時は「退職日と年金」に注意しよう

井寄奈美 / 特定社会保険労務士

 30代後半のA男さんは、従業員数50人ほどの金属加工会社で働いていました。しかし、5年前の入社時からほとんど給料が変わらないことが不満で、転職することを決めたのですが、退職日の取り扱いで思わぬ不利益を被ることになりました。

退職日を月末の1日前にされた結果……

 ある日、A男さんに前の職場の元上司から連絡があり、「うちの会社に来ないか」と誘われました。元上司も転職し、業界内で業績がよいといわれる会社で働いていました。今の会社より高い給料を提示されたこと、元上司とまた一緒に働きたい気持ちが高まったことで、A男さんは転職を決意しました。

 転職先には約2カ月後の6月1日に入社することが決まり、A男さんは5月31日付の退職届を会社の上司に…

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井寄奈美

井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/