古い時代のカリーニングラードの風情を残すドーナの塔(写真は筆者撮影)
古い時代のカリーニングラードの風情を残すドーナの塔(写真は筆者撮影)

グローバル藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

藻谷浩介がロシア飛び地で見た“スターリンの亡霊”

藻谷浩介 / 地域エコノミスト

ロシア・カリーニングラード編(3)

 旧ソ連が、第二次大戦時にドイツから「戦利品」として奪い取った、バルト海の港町・カリーニングラード。プロイセン王国建国の地・ケーニヒスベルクとしての栄光の歴史を秘めつつ、現在はロシアの飛び地として、EU(欧州連合)の国々に囲まれて孤立している。

街の東正面の入り口に再建された「王の門」

 旧ドイツ領ケーニヒスベルク、現在のロシア領カリーニングラードの市街地をさまよう筆者。ドイツ時代の匂いは剥げ落ち、「スターリン建築マニア」(旧ソ連時代のマッチョでバッドセンスな建築デザインの「ずれ方」「残念さ」をめでる人たち)だけが喜びそうな街並みが続く。

 観光客もまばらで、中国人もアラブ人も黒人も、米国人らしき感じの人も見かけない。かといって特にじろじ…

この記事は有料記事です。

残り2060文字(全文2397文字)

藻谷浩介

藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外95カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。

イチ押しコラム

知ってトクするモバイルライフ
手のひらにしっかり収まる「アクオスR2コンパクト」。発売は1月

日本人の好みに応えたシャープ・アクオス小型スマホ

 シャープが、小型スマホの「アクオスR2コンパクト」を開発。ソフトバンクから2019年1月に発売されるほか、SIMフリーモデルとし…

ニッポン金融ウラの裏

NISAに最初の「5年満期」更新しないと非課税消滅

 少額投資非課税制度(NISA)が初めての期間満了を迎える。一定の手続きによって、さらに5年間の非課税期間延長となるが、いま、証券…

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
地下化されたワルシャワ中央駅上の広場。スターリン建築と民主化後のビルが林立する(写真は筆者撮影)

西に移動させられた国ポーランド 首都ワルシャワの今

 ◇ポーランド・ワルシャワ編(1) 36年前、高校の文化祭のディベートで、「史上最大の英雄は誰か」というお題に、「ポーランドで共産…

メディア万華鏡
週刊文春11月1日号

メディア騒がすドタキャン沢田研二の「格好いい老後」

 騒ぎ過ぎじゃないか。取り上げ方の息もなんだか長い。ジュリーこと沢田研二さん(70)が、10月17日にさいたまスーパーアリーナで予…

職場のトラブルどう防ぐ?

「部下の夫から連日クレーム」42歳女性上司の困惑

 A美さん(42)は、夫が院長を務めるクリニックの事務長を務めています。2カ月前から経理担当として働いているB子さん(33)の夫か…