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東北一の大都市・仙台駅前の再開発が進まないワケ

中村智彦・神戸国際大学教授
さくら野百貨店仙台店入り口で営業停止を知らせる張り紙を見る買い物客ら=2017年2月27日、鈴木一也撮影
さくら野百貨店仙台店入り口で営業停止を知らせる張り紙を見る買い物客ら=2017年2月27日、鈴木一也撮影

一極集中する地方大都市(2)

 東北地方の拠点都市・仙台では、若者の姿を多く見かける。JR仙台駅前の飲食店街は平日でも夜遅くまでにぎわっている。仙台駅周辺では、2016年3月にJR東日本系の駅ビル「エスパル仙台東館」、7月に「仙台パルコ2」が相次いで開業するなど集客力を高めている。仙台駅の東西自由通路の通行量は大幅に増えた。

 仙台市は東日本大震災の復興需要などの影響もあり、昨年ごろまで消費市場は活発だった。前回紹介したように、山形市など周辺の地方都市から高速バスなどで消費者も集めている。

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神戸国際大学教授

1964年、東京都生まれ。88年、上智大学文学部卒業。96年、名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程修了。外資系航空会社、シンクタンクで勤務。大阪府立産業開発研究所、日本福祉大学経済学部助教授を経て、現職。専門は中小企業論と地域経済論。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興のプロジェクトに数多く参画し、TBS系「坂上&指原のつぶれない店」にも出演。