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楽天証券と提携し「仲介業者」に徹する西京銀行の狙い

浪川攻・金融ジャーナリスト
2014年にオープンした西京銀行の周南支店=同年5月12日、蒲原明佳撮影
2014年にオープンした西京銀行の周南支店=同年5月12日、蒲原明佳撮影

 地銀の証券業務に新たな潮流が生まれつつある。キーワードは「金融商品仲介業」である。地銀本体、あるいは証券子会社が自前の受発注システムを持たずに、契約先の証券会社のシステムを利用するビジネスだ。

 金融商品仲介業は金融商品取引法で定められた登録業者である。顧客から投信売買などの注文を受け、証券会社に取り次ぐ。顧客と接して注文を受けるが、その行為はあくまでも仲介業務となる。実際に売買の発注を執り行うのは契約先の証券会社である。対価である手数料は、証券会社と仲介業者が分け合う

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金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。